HID化の代償

(ウメのレポートその9)

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 私の所有するGSX1300R HAYABUSA(2000年9月納車=RY型)にAbsolute製のハヤブサ専用HID(HR1S056)を装着したのは、2004年9月のことであった。
 6500Kの青白さと、明るさを両立させたモデルで、見た目のインパクトと実用性に優れている。
 ところが、装着した時から、下記のいずれかの現象が(必ずではないが、高い確率で)発生している。装着前は1度も経験がない現象だ。
 なお、私のハヤブサはイタリア仕様のままなので、ライトスイッチが生きている。

【エンジン始動後にライトONした場合】
・ライトONした瞬間にエンジンストップ。
・ライトONした瞬間に時計がリセット。
・ライトONした瞬間に「FI」ランプが点灯してエンジンストップ。再始動後は問題なし。
・ライトONした瞬間に液晶がエラー表示になり、エンジンストップ。再始動後は問題なし。
・ライトON直後、HIDが数秒間「チカチカッ…」と点滅する。その後は通常点灯。※
・走行中にライトONした瞬間に一瞬エンジンストップ!←試したのは1回だけ。以後あまりにも危ないので試していない。

【エンジン始動前にライトONした場合(ライトスイッチON固定)】
・時計がリセット。
・エンジン始動直後、HIDが数秒間「チカチカッ…」と点滅する。その後は通常点灯。※
・セルの回転が悪い。(現象発生時:“キュル…キュル…”/通常時:“キュルキュルキュル”)※

【ライト点灯中の現象】
・エンジン始動後、初めてギアをローに入れた瞬間にエンジンストップ(サイドスタンドは格納している)。再始動後は問題なし。←ガソリンを給油した後の発進時等、人前でエンストすると、恥ずかしい…。

※これらはHID点灯時に約100Wの電力を数秒間消費する為、バッテリーに負担が掛かることによるものだと(勝手に)理解している。

 最初はバッテリーが弱っている為と思い、新品のバッテリーに交換したが、変化がない。バッテリーはバイク保管時にも自動的に電圧のメンテナンスを行う機器に接続しているので、常に充電量は良好に保たれている。

 次に疑うのは“ノイズ”だ。そこで、怪しそうな部分をアルミホイルで覆ってみたり、配線にコアを噛ましてみたりしてみたものの、効果なし。
 メーカーにも問い合わせたが、そのような報告はないそうで、逆に、正しく装着しているのか?と疑われてしまった。(装着は行きつけのバイクショップでやってもらい、再確認も行っている。)
 本当に同様の現象報告はないのか?…とインターネットで検索してみたら、まさしく全く同じ現象に苦しんでいるハヤブサオーナーのレポートが何件かヒットした。しかし、装着しているHIDはどれもAbsolute製以外のものであった。
 つまり、この現象はHIDメーカーと関係なく、HIDとハヤブサの組み合わせによる現象なのだ。どのオーナーも私と似たような対策を試みており、やはり玉砕している。

結論:
 何でかは分からないが、ハヤブサにHIDを装着すると、個体差によっては上記現象が発生する。対策方法は…ない!

 今更元のハロゲンランプに戻すか?いや、それでは負けたことになる。それだけは許されない。それくらいならバイクを買い換えた方がましだ!
 おそらく他社製のHIDを装着しても、現象は改善されないであろう。
 …という訳で、幸い走行中(にライトONしない限り)は問題ないので、「こういうものだ。」と割り切って乗り続けているのであった。

[2012年6月追記]
いいかげん不具合現象に嫌気が差し、BMW K1300Sに買い換えを決意。下取り査定に出す前にノーマルハロゲンランプへ戻したところ、見事に現象はおさまった。やっぱりね…。


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