1998年のツーリング

グレートツーリング '98 in 四国
メンバー(マシン) ウメ(ZZ-R1100)、オユタ(CBR900RR)、ヒデ(VFR400R)
5月1日(金) 天気:晴れ
 8時、長野自動車道梓川SAに集合。いつもだったらみどり湖PAに集合するのだが、今回エントリーしているメンバーは、全員梓川SAよりも北に住んでいるのだ。「じゃあ行ってくるぜぃ!」見送りに来てくれたマコちゃんにそう言うと、3人は出発した。隊列はウメ、オユタ、ヒデの順。
 今回の目的地である四国まで一気に行ってしまうことも可能ではあるものの、つらい思いはしたくなかったので、ゆとりを持って京都で1泊することにしていた。長野自動車道から中央自動車道に入り、ひたすら西に向かう。名神高速の多賀SAで昼食を摂り、京都東ICで高速を降りたのが13時30分。本日の宿「東山ユースホステル」にバイクと荷物を置かせていただき(チェックインは15時から)、春の京都を満喫しようと、徒歩で清水寺(もう何度も行っているが)に向かった。
 ところが、京都は暑かった。Tシャツ1枚で充分である。歩くだけで汗が出る。という訳で、円山公園の茶屋でビールと団子を購入し、ほとんど散ってしまった桜の下で乾杯した。
 長楽寺と清水寺を観た後、帰りがけにヒデが雑誌で読んで以来ぜひ行きたかった清水坂の「かさぎ屋」というお汁粉屋さんに寄った。清水焼のお椀にたっぷりと盛られたお汁粉は見るからに甘そうで、甘党な3人でも充分に食べごたえがあった。
 ちなみに買ったばかりのウメのライダージャケット(GOLDWIN)には、背中に丸い金属のエアダクトが4つ付いており、今日の高速走行において、SAで休憩する度にひとつ、またひとつとなくなっているのに気付いた。風圧で“もげる”のだ。京都に着く頃には残りひとつとなっていた。今のところ130km/h以上も出していないのに、この程度でもげるようでは困る。結局このツーリングで最後のひとつはしぶとく生き残るのだが、後日、GOLDWINには苦情の手紙を出した。すると、このジャケットはやはり欠陥品であるらしく、ジャケットを送ると無償修理(対策済みのダクトを装着)してくれたのである。
宿データ 宿名 東山ユースホステル
場所 京都府京都市東山区三条通り白川橋五軒町112
感想 GTECのメンバーがよく利用しているユースホステル。京都観光にはもってこいの場所に位置し、設備も整っている。しかしまともな駐車場がなく、建物の脇に8台くらいバイクを横付けできるに過ぎない。バイクで遅くに到着すると、置き場所がないかもしれない。
5月2日(土) 天気:曇りのち雨
 四国の今日走るエリアの天気予報はズバリ雨!“雨のち曇り”であれば一縷の期待を見出せるものの、“雨”ならカッパを着る覚悟を決めるしかあるまい。曇り空の下、暗い気分で出発した。
 京都南ICから名神高速に乗り、西宮で神戸線にアクセス。そして名谷ジャンクション、垂水ジャンクションを経て、神戸淡路鳴門自動車道の舞子トンネルに入った。
 長い舞子トンネルを抜けると、目の前に明石海峡大橋が姿を現した。吊り橋とはいっても、橋の長さは3,911m、巨大な支柱は高さが297mもあり、そこから伸びるワイヤーも含めて、間近に見ると迫力である。ただし、それら巨大な建造物に気を取られる為か、橋を渡っているという実感は希薄だ。駐停車をさせまいと、路肩にはパトカーが停まって目を光らせていた。
 橋を渡ったすぐ先にあるハイウェイオアシス淡路SAで休憩。ここからは明石海峡大橋がよく見え…、いや、天気が悪くて霞んでいた。晴れていればすばらしい写真が撮れたろうに。それでもまだ雨が降っていないのが救いだった。
 更に神戸淡路鳴門自動車道で淡路島を南下し、大鳴門橋(全長1,629mの吊り橋)が近付いてくると、電光掲示板に「強風 二輪車転倒注意」と表示されている。しかしこれは単なるおどしではなかった!大鳴門橋付近はすさまじい横風が吹き荒れていたのだ。この強風に耐える為に、ギアを低めにして、重心をずらして対処したが、風は常に一定の強さで吹くのではなく、弱まったかと思えば突然強くなり、とても処理が追い着かない。マジで何度も転倒しそうになった。
 ぐらつきながらもなんとかこの危機を乗り切り、四国(徳島県)に上陸した。鳴門ICで高速を降り、R11を少し南下して、徳島ICから徳島自動車道に入る。上坂SAで昼食。それにしても昨日に引き続き暑い!Tシャツ1枚で走りたい気分だ。
 井川池田ICで高速を降りると、R32を40kmほど南下して大豊ICで高知自動車道に乗った。
 ここまで来ると、ついに路面がウェットになってきた!どうやら先程まで雨が降っていたようだ。天気についてはもう諦めていたので、いつでもカッパを着る覚悟はできていた。ところが、相変わらず路面はウェットであるにも関わらず、高知ICで高速を降りて、高知駅前にある本日の宿「ビジネスホテル香訪苑」に到着するまで、ついに雨には降られなかったのだ!そして、ホテルにチェックインした直後に雨が激しく降りだした。まるで雨雲は3人を避けているかのようであった。なんてついているのだろう。しかも屋根付きの駐車場なので、バイクが濡れることもなかったのである。
 夕食は高知市街に繰り出して食べることになっていた。しかしヒデは傘を忘れていたことに気が付き、コンビニで購入した。折りたたみ傘ではなく、ビニール傘である。当然ここで捨てていくのだと思っていたら、「(ヒデ)持って帰るさぁ。」ときた。あんなに長い物をどうやってバイクに積んでいくのであろうか?最初から折りたたみ傘を買えばいいものを、とウメとオユタは思ったが、実はヒデは特に何も考えずに適当に買っただけなのであった。買った後に「しまった!」と思ったところで後の祭り。そんな自分を許せずに、意地でも持って帰ってやると誓ったのである。
 ホテルから歩くこと10分余り。はりまや橋近くのアーケード内のうまそうな居酒屋で乾杯!かつおのたたきや“がじら”なる魚のから揚げに舌鼓を打った。本当に海の幸がうまい!
宿データ 宿名 ビジネスホテル香訪苑
場所 高知県高知市相生町2-12
感想 高知駅のすぐ近くにあり、市街観光にはもってこい。設備は並。
5月3日(日) 天気:雨のち曇り
 朝、昨日からの雨が降り続いていた。高知エリアの予報は、曇り朝のうち一時雨。雨の中、カッパを着て走りたくない3人は、各自の部屋で待機し、しばらく様子を見ることにした。
 9時30分、目論見通り雨が上がり、路面はドライになった。よし、出発だ!目指すは四国カルスト。
 ヒデはタンデムシートの荷物を固定するネットに、昨日買ったビニール傘を強引にくくり付けた。傘自体は大して重くはないので走行に支障はなさそうだが、落下しないことを祈る。(後続車に当たったらえらいことになる。)
 R33を西にひた走る。この先、四国カルストにはR439から入るつもりであるが、そのR439にアクセスするには、2通りのコースが考えられた。まずは、佐川町から北西に延びるR33を仁淀川沿いに走り、仁淀村で左折するルート。ふたつ目は、越知町から桐見ダムを経て大峠を越える県道18号線を走ってR439に入る。前者はずっと国道を使うので、道は整備されているだろうが、えらく遠回りとなる。後者は地図で見る限り、前者よりも大幅なショートカットが可能であるものの、道が整備されているかどうかの不安がある。「ま、大丈夫じゃないの?峠越えだし、ワインディングを楽しめるかも!」3人の見解が一致したことで、後者のコースに決定。
 県道18号線は、センターラインのある快適なワインディングが続き、対向車も滅多になく、ハードに攻めることができた。桐見ダムにはダムを横断するワイヤーに無数の鯉のぼりが吊るされており、いい写真が撮れた。こっちのルートを選択してよかった…と思ったのもつかの間、やがてセンターラインは消え、道幅が段々と狭くなってくるではないか。そしてついに、クルマとバイクの擦れ違いさえ困難なほどの田舎道となってしまった。本当にこの道でいいのか?行き止まりになってしまうのではないか?路肩にバイクを停めて地図を確認する。ふと周りを見ると、こんな険しい山の中、民家が何軒か建っており、急斜面には茶畑が広がっていて、なかなか絵になる風景を醸し出している。そしてバイクを停めた場所のすぐ近くには、“県道18号線”の標識があった。とりあえず道は間違えていないようだ。
 更に先を進むと、うっそうとした森の中の峠道となった。道の中央には、うっすらと苔が生えていたりする。見通しの悪いカーブが続くくせに、カーブミラーがほとんどなく、対向車の接近が察知しにくい。まあ、どうせ実際には対向車など来ないだろうと、“警笛慣らせ”の標識に従って、面白半分にコーナーの度にホーンを鳴らしながら走っていると、突然軽トラックが前から現れてビックリ!なんとか擦れ違いができたものの、クルマ同士だったらどうなっていたことやら…。待避所は滅多にないので、擦れ違う時にはどちらかがえらくバックすることになるであろう。それにしても疲れる道だ。もう2度と御免だと3人は思った。
 苦労の末、R439に出て、しばらく南西に進む。最初はセンターラインがあるきれいな道だったので安心していたら、突然細くなったりする。ここもか!?しかし先程の県道18号線に比べたら大したことはなく、はるかに快適であった。東津野村から県道48号線に入り、10km程走ると、四国カルストの天狗高原に到着した。R439に入ってからというもの、ここまでは追い越しに関する規制はなく、ひたすらワインディングが続いたので、けっこう楽しめた。
 秋吉台、平尾台と共に、日本3大カルストのひとつに数えられる四国カルスト。標高1,400mの天狗高原は四国カルストの東端にあり、草原の中に羊の群れのような白い石灰岩が無数に点在し、独特の景色が楽しめる。実際に羊はいなかったが、牛が放牧されていた。ここら辺は、なぜか観光客がほとんど来ない。おかげでのんびりできたし、いい写真が撮れた。ちょうどお昼時だったので、ここのドライブインで昼食タイムとした。
 四国カルストから県道303号線を下り、R440に出て北上する。なかなか攻め応えのある、走りのステージである。R440を15kmほど北上すると、R33に合流した。ここからひたすらR33を走って、本日の宿泊地である松山市の松山ユースホステルに到着したのが15時。余裕の時間で着いた割にけっこう疲れているのは、県道18号線のせいであろう。
 松山といえば温泉。夕食までまだたっぷり時間があるので、道後温泉に行くことになった。しかし、ウメは疲れからか体調がイマイチで、オユタとヒデが温泉に入って来る間、ベッドで横になることにした。
 道後温泉までは宿から歩いて10分程。さすがにゴールデンウィークだけあって、洗い場の蛇口にも行列ができるほどゲロ混みだった。ゆったり入るには、朝早くに行くしかなさそうだ。「(ヒデ)なんとか入浴料金分は湯船に浸ってやったが、こりゃ明日の朝再チャレンジだな。」「(オユタ)おいおい、明日は早朝出発してフェリーに乗るんじゃなかったのか?」「(ヒデ)うっ!そうだったぁ!」
宿データ 宿名 松山ユースホステル
場所 愛媛県松山市道後姫塚乙22-3
感想 地球環境にやさしいユースホステルを目指し、設備には至る所にそんな工夫がなされている。かといってチープなわけではなく、きれいで快適な宿である。伊予鉄松山市内線道後温泉駅の近くで、道後温泉を楽しむにはもってこい。
5月4日(月) 天気:晴れ
 ウメ、オユタは「グレートツーリング '93 in 四国」で金刀比羅宮を訪れた際、うどん屋でこんぴらうどんを食べた。麺に汁をかけるタイプで、実にうまかった。支払いをしていると、レジの近くに“オチンxン”のリアルな彫り物が置いてあるのを発見した。何でこんなものがここに?レジのおにいさんに聞いてみると、「これは昔この店に来なはった一刀彫りのお客はんが置いていった物で、縁起がええのですわ。あんたらの方が大きかったら、これあげまっせぇ〜。」と(いうような話し方で)、真顔で答えてくれた。さすがの2人もリアクションに困り、「ほう、なるほどねえ…。」と言うしかなかった。あの一刀彫りの“オチンxン”とおにいさんは元気だろうか?ということで、2人は香川県の金刀比羅宮に行ってナニの現状を確認した後、瀬戸大橋を渡って本日の宿泊地、初日に泊まった京都の東山ユースホステルに向かうプランを立てた。
 1年後に控えた「しまなみ海道」開通に伴い、瀬戸内海縦断フェリーがいくつか廃線になってしまうらしい。ヒデはどれかにぜひ乗っておきたかった。また、毎年ゴールデンウィークに開催している備前の焼き物祭りにも行ってみたかった。そこで、早朝に出発して、今治から三原行きのフェリーに乗って本州に上陸し、備前で焼き物祭りを見てから、本日宿泊する東山ユースホステルに行くコースを取ることにした。
 という訳で、今日はウメ、オユタ組とヒデは別行動である。
(ウメ、オユタ)
 朝目覚めると、既にヒデはチェックアウトした後だった。8時30分出発。川内ICから松山自動車道で東に向かう。「(2人)ああ…、はやく“オチンxン”に会いたい。」
 三島川之江ジャンクションから高松自動車道に入り、さぬき豊中ICで高速を降りて少し走ると、琴平町に到着した。
 そのままバイクでうどん屋の駐車場に乗りつけようと思ったのだが、店の位置する表参道は歩行者天国になっていたので、仕方なく多度津街道の歩道に(邪魔にならないように)駐輪した。店までは歩いてすぐであった。しかしそのまま店の前を通り過ぎ、石段に向かう2人。お楽しみは後にとっておき、まずは金刀比羅宮を見ようという訳だ。なかなか心憎い演出を施してはみたものの、さすがに階段を785段登り切るのはやめた。面倒くさいから…ではなく、「グレートツーリング '93 in 四国」で制覇していたからだ。(旭社まで行くには、けっこうな時間を要するのだ。) 大門で引き返し、いよいよオチンxンとご対面である。
 そのうどん屋は、外見上5年前と全く変わっていないように見えた。のれんをくぐり、オチンxンがあった場所を見ると…、あった!あの時のままだ!レジのおばさんに事情を説明すると、あのおにいさんもまだ働いていることが判明。さっそく呼んできてもらって、一緒に記念撮影した。一刀彫りもしっかりと写真に納め、手にとってなでくりまわした。もちろん、うどんも食べた。店頭販売しているうどんセットをお土産に宅急便で実家に送りもした。もはや思い残すことはない!
 R319を北上して善通寺ICから高松自動車道に乗り、坂出ジャンクションで瀬戸中央自動車道に突入。少し走ると、目の前に瀬戸大橋が姿を現した。瀬戸大橋とは、連続した大小6つの橋の総称で、海峡部は13.2kmに及ぶ。見渡す限りの青空の下に広がる瀬戸内海は、思わず脇見運転してしまう程、とてもきれいであった。それにしても暑い!
 倉敷ジャンクションで山陽自動車道に入ってひたすら東進する。備前ICの辺りは、インターチェンジから降りるクルマが長蛇の列を作っていた。ヒデは無事焼き物祭りを見ることができたのであろうか?
 中国自動車道経由で名神高速に入る。ここまでは渋滞もなく、順調だ。吹田ジャンクションを過ぎてしばらく走ると、本線が二手に分かれ、2人は左ルートを選んだ。100km/hで走行車線を巡航していると、白いムスタングが凄いスピードで抜かして行った。そのすぐ後をCB1300が喰らい付いていく。ZZ-R1100とCBR900RRは自動的に戦闘モードに入り、アクセルを全開にした。先の2台は180km/hくらいで巡航しているので、すぐに追い付いた。ネイキッドのCB1300は、さすがに風圧に苦しんでいるようだ。道はけっこう混んでおり、前が詰まると、一気に100km/h位までスピードが落ちる。そしてある程度前がクリアになるとまた加速…、の繰り返し。しかしこのクルマ、本気を出していないのか、加速が全くトロい。CB1300とつるんでいるのか?面白みに欠けると思った2人は、加速中のムスタングを圧倒的な速度差で追い抜いた後、100km/hまで減速し、クルマの流れに戻った。
 15時30分くらいに東山ユースホステルに到着。ヒデのバイクが既に停めてあったが、どこにも本人の姿はないので携帯に電話してみたところ、近場を散策中であった。「(ウメ)オレたちも行くか?」「(オユタ)暑いから止めよう。」「(ウメ)そうだな。疲れたし、ウダウダしているか。」
(ヒデ)
 6時、朝食は食べずに松山ユースホステルを出発した。松山市街から出る所で警察が一斉検問をしていて止められたが、ツーリングの小汚い格好を見たら、すんなり通してくれた。
 松山から海沿いにR196を北上し、今治を目指す。今治までの約45kmの道のりは、信号がほとんどなく、また早朝とあってクルマもほとんど走っていなかった為、快適に飛ばすことができ、1時間弱で今治港に到着。
 今治港から今治・三原国道フェリーに乗り込み、三原(広島県)に向けて出港した。甲板に出て朝日を浴びながら、道中のコンビニで買った「愛媛の伊予柑」ジュースを一気に飲み干す。しばらくすると、島々の間にしまなみ海道の建設途中の橋がいくつも見えた。あれが完成する頃にはこのフェリーもなくなるのかと思うと、少し感傷的になると共に、完成した暁にはあれも走破するぞと心に決め、1人意気込んでいた。ところが、ゴールデンウィークの朝の潮風は肌寒く、腹の調子が危なくなってきたので、すぐにラウンジに戻った。とはいっても今日は快晴で、日が高くなるにつれて気温はみるみる上昇していった。
 三原港から本州に上陸し、R2を少し東に走って尾道に寄り道したが、「グレートツーリング '95 in 中国地方」で廻っていたので、先のことを考えてすぐに出発。お次は楽しみにしていた備前の焼き物祭りだ。
 山陽自動車道をひたすら東に進む。すると、備前の1つ手前の和気ICを過ぎた辺りから、路肩にひたすら続く車列が…。嫌な予感はしたが、案の定備前に行く車の渋滞だった。これほどまでに人気があったとは!?ゆっくりと焼き物を見たかったのに、恐らく人でごったがえしているであろう。そりゃ祭りだから致し方ないにしても、この渋滞を見たら行くのが面倒になってしまい、素通りしてしまった。
 お陰で東山ユースホステルに14時位に着いてしまった。まだ他の2人は到着していなかったので、祇園や宿周辺の裏道を散策した。どこの町に行っても裏道というのは怪しげな雰囲気があって面白いのだが、真っ昼間ではその面白さも半減といったところか。16時頃に宿に戻ると、2人は既に到着していた。
 宿では東京から来たソロツーリングの女性ライダー「ヒロポン」と話が弾み、夕食後、居酒屋に行こうということになった。しかし、ヒデは潮風に当り過ぎたのか頭が痛かったので、さっさと寝てしまった。ウメとオユタ、そしてヒロポンは、夜遅くまで居酒屋で盛り上がっていた。
宿データ 宿名 東山ユースホステル
場所 京都府京都市東山区三条通り白川橋五軒町112
感想 5月1日のデータを参照のこと。
5月5日(火) 天気:晴れ
 いよいよ最終日。今日は近場をゆっくりと廻るというヒロポンに、「パトカーには気を付けてね〜。」と見送られながら8時30分に出発。京都東ICから名神高速に乗り、ひたすら東進。名神高速は交通量がけっこう多かったが、大した渋滞もなく、小牧ジャンクションで中央自動車道に入る。
 ヒデが「虎鶏山パーキングエリアのラーメンはうまいぞぉ。」と言うので、虎鶏山PAに寄って昼食にラーメンを食べた。しかし…、はっきり言っておいしくなかった!ヒデの味覚を疑うウメとオユタ。「(ヒデ)すまねぇ。オレの勘違いだった。別のPAだわ。」
 長野自動車道塩尻ICで高速を降り、同市にあるカンちゃん、ネーネ夫妻宅に寄ってお茶をいただき、今回のツーリングはお開きとなった。

レポート by ウメ


グレートツーリング外伝 '98 in 静岡
メンバー(マシン) ウメ(ZZ-R1100)、オユタ(CBR900RR)、ヒデ(VFR400R)、ヒロ(GPZ900R)、マコちゃん(ZZ-R400)
10月10日(土) 天気:晴れ
 集合はいつもの通り、長野自動車道みどり湖PA。今回は、ウメ、ヒロ、トモちゃん(ZXR750)、マコちゃんの4人でスタート。トモちゃんは見送りを兼ねて、途中の中央自動車道駒ケ岳SAまでの参加である。(カワサキ軍団!)
 オユタとヒデは愛知で開催されるジムカーナに参戦する為、現地(宿)で合流することになっており、カンちゃんとねーねは、別ルートを通って現地で合流することになっている。
 ヒロとマコちゃんというGTECの2大雨男が揃っているにもかかわらず、天気は良好。快適なクルージングとなる。
 駒ケ岳SAで休憩。トモちゃんとはここでお別れ。
 途中、飯田あたりで船下りをするもの一興であるが、高速を降りた後の一般道区間が長く、道路状況が読めないこともあり、今回は特別な目的地を設定せず、宿に向かってひた走ることとした。中央道を飯田ICで降りた後、R151をひたすら南下して、宿泊地(浜名湖ユースホステル)を目指す。
 R151は、部分的に改修が進む山あいの町村を結ぶ国道。平野部の整備された区間は2車線が確保され、路上にはトラクターが落とした泥が残るものの、行き交うクルマも少なくてとても快適である。が、山間部に入ると道幅が狭くなり、県境に向かって道はますます狭いワインディングとなった。
 愛知県に入った所に道の駅「グリーンポート宮嶋」がある。山岳区間の運転でいいかげん疲れていて、誰もが「このあたりで休憩したい」と思っていただけに、グッドタイミングであった。道の駅にもいろいろあって、高速道路のサービスエリアのような豪華レストランと地場産業振興設備が併設されたような所から、昨日までドライブインだった所が道の駅と認定されたものまで多種多様である。今回休憩した所は、どちらかといえば後者。ここで昼食の後、更に山岳区間を駆け抜ける。
 R257に入って道の駅「鳳来三河三石」で休憩。都市部からそれほど遠くなく、鳳来寺山パークウェイや、茶臼山ドライブウェイなどのドライブコースの途中とあって、駐車場は混雑していたが、バイク3台ならばクルマ1台分のスペースにラクラク停められる。
 休憩をしてさぁ出発という段になって、ウメの学生時代の友人であるヒロ(GTECのヒロではない)にばったり会った。彼はGSX-R400Rに乗って日帰りツーリングの途中であった。ここら辺は適度なワインディングもあって、よく走りに来るそうである。とはいっても、このタイミングでここに両者が居合わせたのは、奇跡に近い。ヒロ(GTECのヒロではない)はウメやヒロ(GTEC)のビッグマシンを見てうらやましがり、自分も来年は大型免許を取得して、長野県に遊びに行くことを約束した。(翌年、YZF-R1を購入した彼と再会することになる。) しかし、これだけ温暖な気候であれば、通年でバイクライフを楽しめるに違いない。うらやましい限りである。
 数百m戻って県道81号線で南下して、R301をショートカットするように三ケ日町へ出る。浜名湖の西岸を経て本日の宿「浜名湖ユースホステル」へ。R301は市街地を通る狭い国道で、混雑していてすり抜けも難しい。混雑に巻き込まれてバイクの冷却ファンは回りっぱなしだった。
 途中、特に寄り道(見物)をしなかったこともあり、宿には16時頃着いた。チェックイン後、周囲の散策をしたり、ユースホステルで飼われている人なつっこい犬と戯れたりしながら、他の面々の到着を待つ。みんなの合流を待って、本場のうなぎを食べに行く予定だ。
 まず高速道路経由で来たカンちゃんとネーネが合流。おっと、2人はクルマで来たぞ!? 実はねーねはおめでたなのであった。うれしそうに報告するねーねの夫であるカンちゃん。そりゃバイクじゃ来れないわな(ってゆーか、大事な体なのだから、安静にしていたほうが…)。更にヒデとオユタの合流を待つ。待つ。待つ…。来ないじゃないか!? ジムカーナの大会終了時間が延びて、彼らが宿に着いたのは、もう薄暗くなった頃だった。
 「さぁ。うなぎだ!!」ユースホステルのヘルパーさんに近所のお薦めのうなぎ屋さんを確認して、徒歩で新居町駅前の商店街に出発(ねーねは大事をとってお留守番)。歩いて10分くらいで商店街に到着した。が、何やら付近一帯は騒がしい。出店も出ているぞ?そう、町はお祭りなのであった。そして、あらゆるお店が既に店じまい(もしくは貸しきり)していて、うなぎ屋もその例には洩れていなかった。仕方なく新居町駅からJR東海道本線の電車に乗って、浜松市街まで繰り出すことにした。とその前に、今日が平成10年10月10日(10.10.10)であることに気付き、みんなで記念切符を購入した。
 浜松駅で降りて、マコちゃんが以前出張で来た時に入ったことがある店に行ってみたが、既に閉店…。駅前にまだ開いているうなぎ屋を発見し、滑りこむ。「浜名湖(浜松)に来てうなぎを食べた。」という事実が大事なのだ。果たして味は…、うまかった!
 帰りの電車で1杯やりながら宿に戻る。途中の公園でブランコに乗ったりしてはしゃぐ酔っ払い達であった。
宿データ 宿名 浜名湖ユースホステル
場所 静岡県浜名郡新居町内山223-2
感想 可もなく不可もなくといったところか。ホールのカネをかけたオーディオシステムがウリ。
10月11日(日) 天気:晴れ
 今日もいい天気だ。
 カンちゃんとネーネはRAV-4号に乗って一足先に帰路についた。
 バイク組は弁天島を経て浜名湖大橋を渡り、湖畔の公園で浜名湖をバックに記念撮影した後、湖の東岸をぐるっと回って、浜松西ICから東名高速道路に乗った。
 清水ICで高速を降り、R52に入ったところのラーメン屋で昼食。ここからはひたすらR52を北上する。80km余りを淡々と走って、韮崎ICから中央自動車道に乗って帰路についた。
 今日はただ移動しただけといった感じで、イマイチ面白みに欠けた。

レポート by マコちゃん


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