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対決!!クルマvsバイク!!

 このページが「クルマとバイクどちらが速いか?」みたいな掲示板で取り上げられることがたまにあるみたいだが、GTECのメンバーは書き込みにノータッチなのであしからず。互いに譲らず、結論の出ない不毛な争いはご免被る。
 このページに対しても、読み手によって意見は様々だろう。しかし、バイク暦約30年、ブランクもなく乗り続けてきた我々の経験に基づいた内容なので、少しでも参考になれば幸いだ。なお、このエピソードは、決して公道でスピードを出すことを煽るものではない。他人に迷惑を掛ける運転をしてはいけない。
つ〜か…、勝手にリンクしないでくだせぇ!頼んます!

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注:どちらも過去所有のマシンです。

 公道において、クルマとバイクはどちらが速いか?誰でも1度は疑問に思うことである。(思わないか…。) このような企画、結構多いと思うが、公道における現実的な結論は、意外と出ていないのではなかろうか?
 バイクといっても色々なジャンルがあり、それぞれ楽しみ方が違う。例えばアメリカンで峠を攻めたり、オンロードバイクでオフロードを走ろうとは思わないだろう。それはクルマも一緒で、一概に比較するのは難しいが、ここでは、お互い公道を走ることができる市販量産車で速いもの同士ではどうか?ということにしておこう。だいたいが、両者を比較すること自体、ナンセンスではあるのだが…。(スキーとスノーボードを比較するようなものなのだ。)
 最近のリッタークラスバイクは、ゼロヨン10秒を切る位で、中には最高速がストック状態で300km/hを軽く超えるものもある(それも規制の入る前の2000年モデルまでの話になってしまった)。250ccのレーサーレプリカですらゼロヨン12秒台(GT-RやNSXと同じくらい)なのだから、カタログ値ではバイクの方が速いように見える。しかしそれは直線での話で、コーナリングスピードは4輪の方が圧倒的に速い。多少滑ってもテクノロジーがカバーしてしまうし、安定性においてはバイクの比ではない。スポーツカーなんて、カネをかければかけるほど、加速も最高速も馬鹿みたいに伸びる。速くなる余地がいくらでもあるのだ。それに引き換えバイクときたら、買った状態で既に乗り物として完成の域に達している。カネをかけたって大して速くはならない。
 絶対的なスピードはさておき、実際はどうなのか? GTECかっ飛び組のウメ、オユタに経験を交えて語ってもらおう。280馬力オーバーのAWDマニュアル車も駆る、両刀使いの彼らの話なら、説得力があるのではないだろうか。(注:長い間当ページをメンテしておりませんが、2016年現在、ウメは400馬力オーバーFR、オユタは110馬力AWDのクルマに乗っています。)
(ウメ)
 まず最初に結論を言ってしまおう。公道という、あまりにも多くの不確定要素がひしめく環境において、総合的な勝者は…ない!
 バイクは路面状況の影響を、加えてライダーは天候の影響をモロに受ける。なんともデリケートで弱々しい乗り物である。しかし、無防備に体をさらすことの緊張感は、癖になるとやめられないのだ。もっと緊張感を!だからアクセルを開けるのかもしれない。
 3台目のマシン、FZR400RR-SPまでは、公道ではバイクの方が速いと思い込んでいた。峠で速いクルマに出会ったことはなかったし、友人のR32GT-R(ノーマルだが)との加速勝負にも、余裕で勝った。ところが4台目のGSX-R400R-SPで峠を攻めている時、前を走っているシルビアにコーナーの度に引き離され、直線でなんとか追い着く(とても抜けない)という経験をし、自分でクルマも所有するに至って、コーナーでの安定感は圧倒的に4輪の方が上であると認識するようになった。また、ブレ−キングでも負けている。特に峠の下り坂では不利だ。パワーが関係なくなるので、軽自動車ですら手強い。
 そして5台目のZZ-R1100(D3)を手にするが、90年代に入ってからというもの、バイクは最高速が延びたくらいで、目ざましい技術革新はなかった。一方クルマはというと、R32GT-Rの登場以来、新しい技術が次から次と誕生し、それらを盛り込んだ高出力高性能カーが続々現れた。えらく溝を空けられたといった感じである。
 会社の同僚が乗るインテグラ・タイプRと碓氷バイパスまでわざわざ行ってバトルをしたことがある。彼の運転はかなりキレていて、ちょっと気合を入れて走っただけでタイヤは溶けてゴム臭くなる。相手にとって不足なしだ。真夏の晴天の日、群馬県側の登坂車線が現れる辺り、先導するタイプRのハザードを合図にバトル開始!アクセルをひねると、ぐ〜んとタイプRのリヤバンパーが目の前に迫ってくる。これは楽勝か?と思ったら、あっという間に“抜けない”スピード域に達してしまった。抜かしてから減速できるほどコーナー間の距離がないのである。この時点で、もはやこちらに勝ち目はなかった。コーナーリングで引き離され、立ち上がりでなんとか追い付くといった感じで、付いていくのがやっとである。しかも、アスファルトは真夏の太陽の熱で波打っており、ハンドルがガタガタとぶれるのを必死の思いでコントロールしながら走らせているのに、タイプRはそんなのおかまいなしにグイグイ登っていく。遅いクルマをパスするのにてこずっていたら、もはやタイプRは視界から消えていた。その後は結局、料金所(昔は有料だった)まで追い付けなかった。完敗だ。もっとも、車重が重く、ホイールベースの長いZZ-R1100では、かつて乗っていた400ccレーサーレプリカにすら負けるであろうが…。
 しかし、高速道路においては負けたことがない。GTECのツーリングは目的地が遠方の場合が多いので、高速道路を多用する。今までに数多くの“その気になっている”クルマ(高性能カーに限る)を相手にしてきたが、負けたことはない。2リッタークラスまでのクルマは、ハッキリ言って敵ではない。峠では歯の立たないインプレッサSTIやランエボ相手でも、高速でなら余裕でぶっちぎれる。大排気量スポーツカーも、加速力においては圧倒的にこちらが上で、例えば、200km/hあたりから明らかに全力加速をして引き離しにかかろうとするポルシェ911ターボ(Type993及びType996)ですら、余裕で追い抜いたこともある。(だからと言って、ポルシェターボを亀などとは思わない。隼クラスのハイパワーなバイクじゃなければ、おそらく勝てないぞ!)
 現実的な話、峠では4輪、街中、高速道路では2輪に軍配が上がる。峠において、速いクルマの前に出ようなんて考えない方が身の為だ。コーナーの度にあおられるぞ。ファミリーカーだって、グレードの高いやつなら、かなり手強い。ムキになって大切な命を落としたりでもしたら、取り返しがつかないではないか。相手にするなら、せいぜい見てくればかりでヘタクソなドライバーの運転するクルマにしておくことである。ただし、前は走れずとも、後ろを付いて行くことは比較的容易だ。引き離されなければ、負けたことにはなるまい。(先頭は非常にリスキーなのだ。)
 ストップアンドゴーや渋滞の多い街中では機動力がものをいい、バイクの圧勝。センターラインのないような細いワインディングでも、クルマは前が詰まってしまうと、譲ってもらわない限り抜くことなんてできないが、バイクはその車幅、加速力のおかげでグングン先に行ける。
 高速道路では、最高速領域におけるバトルなど滅多にない。よほど前がクリアでない限り、200km/h以上での巡航など維持できないのだ。結局前が詰まると、一旦スピードを落とすことになる。いくら最高速が(実測?)360km/hのスーパーカーでもそれは同じだ。つまり、高速道路で雌雄を決するのは、加速力が全てなのである。5500万円するポルシェ・カレラGTですら、0→100km/hが約3.9秒。リッタークラスバイクなら、僅か2秒台だ。それがたったの百万円台で買えてしまう。
 余談ではあるが、初めてメーター読みで300km/h以上を出した時は、直線で前がオールクリアだったとは言え、マジで死ぬかと思った。視界は狭まり、はるか先にあるものが認識する時間もなく通り過ぎていく。スピードを出しているだけで、生まれて初めて“死”の危険を感じた。2度と御免と思った。その時のバイクはZZ-R1100で、荷物なし、ミラーもたたんでのアタックだった。ところが、なかなかメーターが300km/hに達してくれず、ミラーの付け根にあるネジ穴を覆うカバーが、風圧で吹き飛んでいった。ところが次の愛車だった隼ときたら、まるでZZ-R1100の250km/hくらいの感覚で、320km/hまで一気に到達しまう。今までの苦労は何だったんだ?ってなくらいあっけなかった。さすがに恐くてアクセルを戻したものの、まだメーターは上昇中だった…。250km/h 以上は風圧との闘いで、カウルによって体は切り裂かれた空気の流れから保護されている。しかし、私の場合、何度か経験した300km/hオーバーはタンクバッグ装備だったので、完全に伏せることができず、どうしてもヘルメットの一部にはまともに風が当たり、首が後ろに持っていかれそうになった。出したのはせいぜい数秒の話だ。では、荷物一切なしの完全伏せ体勢なら?確かに風圧は避けられるかもしれないが、何しろ公道における超高速域はものすごい集中力を要する。並外れた体力、精神力の持ち主でもない限り、やはり長時間の巡航はできないであろう。マシンがいくら安定していても、それを扱うのはしょせんひ弱な人間。道路のコンディション(シチュエーション)、ライダー次第といったところか。そもそも、300km/h以上出るクルマやバイクは、決してその速度で巡航する乗り物ではないと思う。最高速はロマンであり、メーカーの意地と技術の結晶であり、「出る」「出せる」ことに意義がある。そしてそのようなマシンは結果として安全性能(アクティブ・セーフティ)に優れている。目標値は高いにこしたことはない。
 さて、長々と書いたが、ライダーでありドライバーでもある私からしてみると、4輪に乗っている時には2輪が、2輪に乗っている時には4輪が邪魔に思えるのだ。だから、バイクに乗ったことのない人が、頭ごなしにバイクを否定するのも分かる気がする。やはり、「乗ったことのない奴には分からない」のだろう。同じ道を走る仲間同士なのだから、お互いをよく理解し、共存していかなくてはなるまい。
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(オユタ)
 大学の時にVT250Zに乗っていた時期があった。こいつはV型2気筒エンジンを積む、レーサーレプリカ路線ではない250ccのネイキッドバイクなのである。ツーリングでは30km/リットルという燃費を叩き出す、なかなかいいツーリングマシンである。
 ある時、片側2車線道路のシグナルダッシュでスカイラインのGTS-tに負けた。でもこいつは2000ccのターボ(215馬力)なので、ま、仕方あるまい。またある時は、やはり直線で友人2人が乗るスターレットターボに後ろからアオられた。このとき運転手は、「うっひっひ、速くイカねえと轢いてけらぞー。」と東北弁で余裕の発言をしていたらしい。まあ、こいつは1300ccだが、ターボだし。では、軽自動車はどうか。これまた友人2人が乗ったALTO WORKS、しかも旧旧規格550ccの加速に付いていけなかった。
 VT250Z…。ゼロヨンには弱いマシンであった。じゃあ、コーナーリングはどうなのか。シルビアのQ'sとクネクネした道を走ったが、道を譲った。速かったから。友人のFZR400は何とかシルビアの前を始終走りきり、「やっぱバイクは速い!」と言わせていた。
 そんな苦い経験を積んできたオレは、「今度購入する時は加速重視だ!」と強く心に誓った。そして就職後、CBR400RRに乗り換えたのであった。これでぶっちぎられた記憶はないのだが、一つ覚えているのは、ある冬の寒い日の朝、たまにはエンジンを掛けてやらなきゃと、CBR400RRで出勤。同僚の180SXが前を走っていた。彼は後ろに付いたオレに気付き、加速した!「お、生意気な。」こちらも加速開始。だが、思ったほど距離は縮まらなかった。いや、軽く右カーブしていた通勤路、カーブの先の180SXとの距離は、むしろ開いたと言えよう。彼はこう言ったのであった。「バイクってそんなに速くないじゃん。」そしてオレは言い返した。「寒かったからカーブが怖かったんだもん!」いや、ホントに寒かったんだって。体もこわばるってもんだ。冬はシーズンオフだな。
 時は経ち1995年。「やはり圧倒的な加速力が必要だ。少々のクルマが加速したくらいでは屁とも思わないマシンを。」そう決心したオレのマシンはCBR900RRファイヤーブレードへと進化を遂げた。
 こいつは速い。高速道路でぶっちぎられたことは、ない。ウメのマシンと共にR32GT-Rにぴったりと付いていく2台。黒煙を噴きながらどうやらフル加速しているらしい。「フッ。その程度かGT-R!?」
 なーんて言いたいところだが、まぁまぁ速かった。「いやー、ウメよ、GT-Rはやっぱり速いなあ。離されないように付いて行くには、ギア1速落とさなきゃならないな。」「うん?そうかぁ?ずーっと6速のままだったが…。」さすがは世界最速(当時)のZZ-R1100である。
 更に翌年、夏の深夜、蒸し暑かったせいなのか寝付かれなかったオレはCBRと共に走りに行った。走りたかったのは麻績村のクネクネした山道である。田沢の辺りでバックミラーを見る。いやにピッタリと付けてくるクルマが。「このオレ様をアオろうってぇのかい。100年早いわ!」そして四賀村へと向かう上り坂。黄色線ではみ出し追い越し禁止区間なのに、気を抜いた隙にオレ様を抜き去っていくやつがいる!
 白い機体はランエボ。「馬力控えめとは言え軽く作られた車体、切れるハンドリング、なめるな、このCBR900RR様を!コーナーリングマシンたるゆえんを見せてやるぜ!」シフトダウン、アクセルワイドオープン、戦闘開始!…したつもりだが、見る見るうちに敵の姿は遙か先に。こちらは何度左カーブを曲がりきれずオーバーランしたことか。(いや、ね、夜中は対向車のヘッドライトが見えるから。光が見えないときは、まぁ、いっか、とオーバーランを…。)
 ランエボはだいぶ先を走っていたので、道路の様子は分かったが、怖かった。何しろ滅多に走らない道だ。それでも比較的高速コーナーの続く道では何とか奴に追い付いた。「ふぅー、やっと追い付いたぜぇ。この先右折するとタイトなコーナーの連続。お手並み拝見と行こうではないか!」奴はこちらの期待通り右にウィンカーを出した。すぐに左カーブ。あれれれれ、速い〜…。すでに離されていた。ランエボがこの道を相当走り込んでいることは明らかにしても、悔しい!
 その後、自分なりに一所懸命走ったのだが、暗かったしぃ、道もよく分かってないしぃ、ランエボはどこに行ってしまったのだろうか。奴は登りが終わるトンネル手前の休息スペースにクルマを止めていた。スモールランプだけをともし、沈黙している。それはまるで、1時間も前からそこにいるかのようであった。クルマの方がコーナーは速いとは聞いていたが、まざまざと実感したのであった。
 下り。後ろから奴がやってきた。こちらはすでに戦意喪失。死にたくはない。「お先にど〜ぞ〜。」一応頑張ってみたが、やはり速かった。あまりに悔しかったので、そのコースもう1周してしまった。「こりゃあ週末出没し、コーナーの一つ一つを体で覚えるしかないな!」そう決心したオレだったが、やってない。だって、危ないし。
 その後塩尻峠まで足を伸ばし家に帰る途中。青信号なのでボケーと走っていったら、なにやら黒い物体が交差点を横切っている。畑仕事に出掛けようとして、感応式信号が変わらないので赤だけど渡っちゃったおばあさんを、はねて骨折させたのであった。「殺したかと思った!」午前4時。堕落の人生の始まり。それは農作業に出掛けるおばあさんとの接触。
 21世紀に入り、いかんせんオレのファイヤーブレードは古さを感じずにはいられなくなった。リッタークラスのスーパースポーツモデルは、300km/h規制後、パワーウェイトレシオ競争が激化し、ついに1kg/psを切る時代に突入した。400cc並の軽さとコンパクトさでコーナリング性能を高め、圧倒的なパワーで立ち上がり時に加速する…。(峠における)打倒ランエボの為に、こういったより速いマシンを手に入れることを夢見て生きてきたオレだが、ふと気付けば250ccに乗っているではないか!? ランエボはおろか、貧乏にも負けてしまったのである…。


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