グレートツーリング '18 in 近畿地方 |
メンバー(マシン) | ウメ(K1300S)、カッキー(ZX-10R)、ヒロ(GPZ900R)、ヨージ(ZX-6R)、スペシャルゲスト:サト(STREET TRIPLE R) |
5月3日(木) | 天気:曇りのち晴れ | ||||||||
10時30分、長野自動車道みどり湖PAにウメ、ヒロが集合。見送りにトモアッキィとマコちゃんも来てくれた。 トモアッキィは今回のツーリングの計画初期段階では参加予定だったが、仕事の関係上行けなくなってしまったので、タイトルイラストは彼と愛車のままとなっている。 記念撮影して出発。岡谷JCTで中央自動車道に入り、50km先の駒ケ岳SAまで進んで小休止。気温は22℃。この先の天気予報だと、これ以上は上昇しない、というかむしろ下がるようだ。
恵那峡SAで休憩後、小牧JCTから名神高速を走って13時30分に養老SA着。既に着いていたヨージとサトが、おにぎりをかじりながら出迎えてくれた。 ウメとヒロはカレーショップでささっと昼食を済ませてバイクに戻ってきたら、13時52分にカッキーがやって来た。集合予定時間は14時なので、ここまでは上出来だ。 関東出発のカッキー、ヨージ、サトは距離が遠いので、ここまでの行程は次のようになっている。(5月2日は午後から荒れ模様で、3日の明け方まで雨がザーザー降っていた。)
【カッキー】 激しい雨と風の中、3時25分に出発(千葉県八千代市)。レインボーブリッジでは転倒するかと思う程の強風だった。首都高からは中央自動車道→小牧JCT→名神高速→養老JCT→東海環状自動車道で進み、終点の養老ICで一旦高速を降りると、11時から2時間半位温泉施設で休憩&昼食。再び養老ICで高速に入って、6km先の養老SAに移動(13時52分着)。 【ヨージ】 前日の5月2日、会社が終わってから19時30分に出発(東京都江戸川区)。首都高の大橋JCT辺りでひどい渋滞に遭った。その後は東名高速道路を西に走り、静岡県富士市にあるビジネスホテルに到着したのが23時頃。 3日は8時40分に出発し、東名高速道路→小牧JCT→名神高速で、13時10分に養老SA着。 【サト】 2日、会社が終わってから21時に出発(東京都多摩市)。ひたすら一般道(R1)を西進。朝6時頃に雨は止み、名古屋市に突入!熱田神宮と名古屋城を観光して、岡崎市のネットカフェで3時間位仮眠してから養老SAに移動(12時50分着)。
給油後、養老SAを14時5分に出発。隊列はウメ、カッキー、ヨージ、サト、ヒロの順。関ヶ原ICで高速を降り、R365と県道229号線を走って、岐阜県不破郡関ケ原町にある、関ヶ原鍾乳洞の駐車場に14時20分着。気温は19℃で涼しい。
関ヶ原分廠は大正3年(1914年)に開設された旧日本軍の火薬庫跡で、周囲6km、面積270ヘクタールという東洋一の規模を有し、昭和20年(1945年)まで約30年間使用されていた。ここに火薬庫が造られたのは、交通の利便性や、自然の地形を利用して施設を建設するのに適していたからだ。頑丈なコンクリート製の火薬庫は、開設から100年以上経った現在も、多くがほぼ当時の形状のまま残っている。 全て散策するには時間が足りない為、鍾乳洞近くにある立哨台(歩哨が詰めていたボックス型の小屋)や、洞窟式火薬庫を訪れた。火薬庫は小山を掘って内部に(湿度や温度変化から火薬を守る為に)二重構造のコンクリート壁として施工したもので、室内の高さは3.4m、奥行が24mある。このように規格化された火薬庫が周辺にいくつもあった。ひとつだけは案内板付きできちんと整備されていて、火薬庫自体は柵で入れないようにしてあったが、他のはご自由にどうぞ状態だったので、携帯電話のLED照明を頼りに歩き回った。二重構造の隙間部分は人が歩けるようになっていて、裏側部分は照明がないと完全に暗闇となる。なかなかスリリングであった。アクセスがいい場所にしてはマイナーなのか、他に数人の見学者がいただけで、ひっそりとしていた。
観光客が期待するのは、いかにも自然な感じの高低差がある洞窟を進んでいくと、突然目の前にライトアップされたホールが広がる様であろう。そこには無数の鍾乳石が垂れ下がり、地表は水をたたえた千枚田のようなリムストーン(畦池)があるのだ。そこまでいかずとも、せめてもう少し冒険心をくすぐるような工夫があったらよかった。 関ヶ原と言えば、安土桃山時代に合戦が行われ、ここの近くには、各勢力の陣地跡や決戦の地がある。しかし、先程見た火薬庫と違って、当時を偲ばせる痕跡が残っているわけではなく、よほどの歴史好きでもなければわざわざ訪れないのではないだろうか。(火薬庫跡もマニア受けするだけの遺構だが…。) 近くの県道229号線沿いには廃墟と化した観光施設もあったりして、このエリアの観光地としての未来はなかなか厳しいものがある。 15時35分に出発。県道229号線を一旦東に走り、R21(関ケ原バイパス)→県道53号線→県道254号線→R303という、伊吹山を反時計回りに大きく回り込むルートで、滋賀県長浜市木之本町にある宿「長治庵」へと向かう。気温は15℃まで下がり、走っていると涼しいを通り越して寒かった。 R303は横山ダムから交通量が一気に減って、しばらくはワインディングが続き、その後はのどかな田舎道といった感じで快調に進んだ。16時50分に宿着。 本日の走行距離:321km(ウメ@安曇野市)※/556km(カッキー@八千代市)/305km(ヒロ@松本市)※/336km(ヨージ@江戸川区) ※長野自動車道みどり湖PAからは292km | |||||||||
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5月4日(金) | 天気:晴れ一時雨 | ||||||||
今日の工程はボリュームがあるので早めに出発したかったのだが、なんやかんやで9時近くになってしまった。(宿の居心地がよかったというのもある。) 気温は14℃で肌寒い。 県道284号線からR365に出て、北陸自動車道沿いに北上。県道140号線に右折してすぐ、「柳ヶ瀬トンネル」の入り口で信号機に引っ掛かった。(トンネルがR365の地下を西に横切るレイアウトになっている。) このトンネルは明治時代に掘削された約1.3kmある旧国鉄北陸本線の鉄道トンネル(単線)をそのまま自動車用に転用しているので、道幅が狭く、片側交互通行となっているのだ。赤信号では最大6分30秒も待つことになる。(タイミングが悪かったのか、それに近い位待たされた。) トンネル内部は照明が少ない為薄暗く、路面が濡れている。自転車等の軽車輛・歩行者は通行禁止で、心霊スポットにもなっているのであった。 トンネルで待たされてからはR8→R27→県道244号線と順調に走って、三方五湖レインボーライン料金所へ。730円払って快適なワインディングを攻めるも、追い越し禁止区間が多く、やがて前のクルマに追いつくと、山頂公園駐車場までおとなしく走った(9時50分着)。 三方五湖とは、三方湖(みかたこ)、水月湖(すいげつこ)、菅湖(すがこ)、久々子湖(くぐしこ)、日向湖(ひるがこ)の五つの湖のことだが、これらを一望にできる場所は山頂公園にしかなく、公園には駐車場からリフト(800円)に乗って移動することになる。歩道はない。うまい商売である。 昨日の関ヶ原鍾乳洞(700円)とは異なり、こちらは期待通り、リフトを降りると料金に見合った絶景が広がる。天気がいいので、遠くの景色までクリアに見通せた。水質(塩分濃度)と水深の違いから、湖面の色が微妙に違うらしいのだが、そんな気もする…、といった程度だった。景色を眺めながらの足湯もあり、ゆっくり訪れるのがよかろう。しかし、あまり長居はしていられなかったので、10時35分に駐車場を出発。
舞鶴市には、明治34年(1901年)に旧海軍舞鶴鎮守府が開庁して以降、大正期までに建設された赤レンガの建造物が数多く残っている。ここには旧海軍の兵器廠倉庫として使用されていたものも含めて、12棟からなる赤レンガの倉庫群があり、いくつかは内部を商業施設として公開している。戦時中を題材とした映画のロケ地としても有名だ。コンクリートもそうだが、レンガも丈夫で劣化に強く、昔の面影をそのまま残している。ここはゴールデンウィークとあって、多くの観光客で賑わっていた。広い駐車場は満車で、すんなり停められたのはバイクの特権である。
R27→R175と走り、由良川を渡る頃には雨が止んで太陽が顔を出した。R178沿いのガソリンスタンドで給油中、店員に聞いたら、ここは今日全く雨が降っていないという。 更に進んでR176に入ると、交通量が一気に増えた。そして京都丹後鉄道宮豊線の宮津駅付近でついに渋滞となった。しばらくはすり抜けで進むことができたものの、天橋立ビューランドまであと僅かという一方通行の道で、ついに進退窮まった。駐車場待ちのクルマが長〜い列を作っているのだ。道沿いにある宿屋や個人の家が有料駐車場として営業していて、どこも満車状態。入れ替わるのを待つしかない。気温が20℃でそれほど暑くなかった為、エンジンの熱気には耐えられたが、これが真夏だったら熱中症になってしまうかもしれない。いつまで待たされるのやらと途方に暮れていたら、すぐ先の駐車場にバイクなら置けるとのことで、案内された。
駐車場に戻ったのは16時55分。次は竹田城に寄るという当初のプランは完全に崩れ去った。それでもせめて予定ルート沿いにある「神子畑(みこばた)鋳鉄橋」と「神子畑選鉱場跡」は見ようと、出発した。 R176を南下し、福知山市の雲原郵便局前で府道63号線に右折。この府道はなかなか走り甲斐があって楽しめた。その後、R9とR312で兵庫県朝来市に入り、「和田山インター前」の信号を左折。和田山ICから播但連絡有料道路を使って、朝来ICまで距離と時間を稼ぐのだ。 しかし、ここでウメは致命的なミスを犯してしまった。行先の分岐点を前にして、逆光で標識がよく見えない中、カーナビが「まもなく分岐を右方向です」とアナウンスするのでその声に従って右側に侵入したら、全くの逆方向(北近畿豊岡自動車道)だった。後続はウメを信じてついていくしかない。仕方なく、次の山東ICで一旦降りて反対車線側のICで入り直して正規のルートに戻った。余計な距離(約12km)を走り、ただでさえ押していた貴重な時間を無駄にしてしまったことにウメは反省。北近畿豊岡自動車道は無料区間だったことがせめてもの救いだった。 朝来ICからはR429を西に6km程走り、18時30分に神子畑鋳鉄橋に到着。 この橋は全てが鋳鉄製の橋としては日本で最も古い歴史を持つ。明治16年(1883年)に造られた、鉱石の運搬道に架けられた橋のひとつで、フランス人技師が指導したと言われている単径間アーチ橋だ。現在も完全な形で残っており、実際に歩いて渡ることができるようになっていて、なかなか風情があった。
神子畑選鉱場は兵庫県朝来市の山間部にあり、金・銀・銅・鉛・錫などを産出した明延鉱山の選鉱施設として建設された。大正8年(1919年)に本格的な稼働を始め、山の斜面を利用した機械式選鉱場で、規模・産出量ともに「東洋一」と謳われた。昭和62年(1987年)に明延鉱山が閉山されたのに伴い、選鉱場も閉鎖。現在は鉄筋コンクリートの構造物基礎部分と、インクライン(傾斜面にレールを敷き、台車を動力で移動させて荷物を運搬する装置)のレール跡が残され、一帯が史跡公園となっている。
19時5分に神子畑選鉱場跡を出発。R429を南下する。しばらくはワインディングが続いたのだが、初めて走る道でこうも暗いと楽しむことなんてできやしない。GTECのツーリングで夜間に走ることはまれで、先頭のウメは今のバイクで初めてハイビームを使用したのであった。引き続き県道6号線→R29→県道26号線と淡々と走って、やっとのことで20時30分に宿着。気温は11℃まで下がっていた。 ヒロは三方五湖から若狭美浜IC→舞鶴若狭自動車道→敦賀JCT→北陸自動車道→福井北JCT→中部縦貫自動車道→大野IC→R158→白鳥西IC→東海北陸自動車道→飛騨清見IC→高山IC→R158というルートで東へと走り、18時10分に帰宅した。山間部では5℃まで気温が下がり、震えながら走ったのであった。 さて、道を間違えたことに納得できなかったウメは、夕食と風呂を済ませた後の酒盛りの席で、カーナビに同じルートを設定してシミュレーションさせてみたが、やはり音声では右方向を案内された。しかし、カーナビに任せてシミュレーション画面で進んで行くと、分岐を左方向に入っていくではないかっ!? 付近に案内すべき別の分岐はない。謎である。「(ヨージ)そんなことは気にしないで、ガンガン飲むっス!」「(カッキー)竹田城と神子畑選鉱場はいつかリベンジですね!」
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5月5日(土) | 天気:晴れ | ||||||||
朝、東山公園橋等を散策してから9時に出発。気温は13℃。今日はゆっくり立ち寄る場所は姫路城だけで、その後は滋賀県彦根市にある宿「彦根ビューホテル」に向かう。高速道路だけで行くのは容易いが、それだと面白みに欠ける為、内陸を走り、京都市の北側を抜けていくコースをチョイスした。 県道724号線→R29→県道724号線→R2と約20km走って、姫路市の大手前公園地下駐車場にバイクを停めた。ここの駐車場はバイク専用のゲートと専用駐車スペースがあった。“専用”という響きは何とも心地良い。 階段で地上に出ると、そこは大手前公園の真っ只中。姫路城の広い敷地と小高い丘の上に建てられた天守閣が見えた。2015年に平成の大修理を終えた姫路城の天守閣は、屋根瓦に盛った白い漆喰によって、全体的に白っぽく見えるのが印象的だ。屋根はあと数年で黒ずんでくるらしい。 堀に架かった櫻門橋を渡って門をくぐり、三の丸広場で記念撮影していると、入場口付近に長蛇の列ができているのが見え、急いで並んだ。開場が9時なのに対して現在は10時。まだそんなに混んでいないであろうと思っていたが、甘かった。昨日の天橋立のように、1箇所で多くの時間を取られ、その後の行程が狂わされることにならなければいいが…。という願いもむなしく、天守閣まで90分待ちのアナウンスが無情にも響き渡っていた。とにかく、千円払って城内に入り、天守閣への待ち行列の最後尾についた。
R312を北上し、給油してから砥堀ICで播但連絡有料道路に入り、福崎JCT→中国自動車道→吉川JCT→舞鶴若狭自動車道と走って、上荒川PAで休憩。丹南篠山口ICで高速を降りると、県道306号線→R372→府道54号線→府道19号線(道の駅「スプリングスひよし」で休憩)→府道78号線→府道366号線というルートで、のどかな田舎道をひたすら東へ東へと進んだ。 そしてR477に入ると、徐々に山間部のワインディング路となり、部分的に狭い箇所はあるものの、各自のペースでそこそこ楽しく走ることができた。しかし、この国道に入ってから26km先にある、府道38号線との分岐点で大きく左折するのだが、その交差点は「百井別れ」と呼ばれ、“最凶の酷道”とまで揶揄される所以になっているのであった。 百井別れでは左に180度ターンすることになり、国道のくせに道幅が極端に狭くなり、4輪は切り返さないと曲がれない。いや、2輪ですら厳しい。進入角度に注意しないと曲がり切れないかもしれない。下りの斜面になっている為、一旦後退して切り返すことも困難だ。GTECの4人もガードレールが迫る中、ほとんどハンドルをフルロックして冷や冷やしながら曲がったのであった。そこから先は路面が荒れ放題で、対向車が来たらどうしよう…と不安になるような見通しの悪いコーナーが連続する。それでも、結構なペースで飛ばしてくれるモタード軍団の後ろについたので、先の状況は分かり易くて助かったが、噂にたがわぬ、2度と走りたくない酷道だった。 R367に出て少し走ると、トンネルの入り口付近で渋滞していた。この「途中トンネル」の向こう側、およそ600m先の交差点の信号で、R477に右折するレーンが混んでいる為だった。ひっきりなしに対向車が来るのに信号は時差式になっておらず、赤になるまでに右折できる車両は数台だけなのだ。トンネル内は路肩が狭くてすり抜けできないので、ここはひたすら耐えて右折。(ここからのR477は“酷道”ではなく、センターラインのあるごく普通の国道だ。) ホッとしたのもつかの間、また渋滞が始まった。今度はおそらく渋滞で有名な琵琶湖大橋有料道路まで続いているものと思われるが、橋までまだ6km位ある。今日も宿まで長い戦いとなりそうだ。今度はひたすらすり抜けして、路肩が狭い区間はカーナビを頼りにバイクの機動力を生かした脇道作戦で先に進み、琵琶湖大橋を目前にしたコンビニで休憩。時刻は18時5分。ここで昨日に続いて宿に到着が遅くなる旨の連絡を入れた。(今回はすぐに予約の確認ができた。) 結局渋滞は橋を越えた先の料金所まで続いていた(通行料金は100円)。クルマでまともに並んでいたらと思うと、気が遠くなる。
本日の走行距離:251km | |||||||||
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5月6日(日) | 天気:晴れ | ||||||||
ここ数日寒い位の日が続いたが、今朝は朝から20℃あり、ようやくゴールデンウィークらしい陽気となった。 9時15分出発。今日は帰るだけだ。彦根ICから名神高速に乗り、養老SAで解散式が行われた。
・ウメ:12時45分 ・カッキー:16時35分 ・ヨージ:16時 ・サト:15時50分 今回のツーリングは、走ったことのない一般道を優先した行程で計画した為、時間が読み難くなり、またメジャーな観光地の激混みにも遭って、予定していた立ち寄り地を諦めたりもした。GTECの30年近くに及ぶツーリングの経験を以ってしても、結果的には計画が甘かったと言わざるを得ない。機会があれば消化不良だった部分を再チャレンジしたいものである。 本日の走行距離:276km(ウメ@安曇野市)/469km(カッキー@八千代市)/461km(ヨージ@江戸川区) |
グレートツーリング外伝 '18 in みなかみ温泉 |
メンバー(マシン) | ウメ(K1300S)、カッキー(ZX-10R)、カンちゃん(アドレス125)、トモアッキィ(V-Strom650)、ヒロ(GPZ900R)、ヨージ(ZX-6R)、スペシャルゲスト(2名):コダジー(CB1300SB)、サト(STREET TRIPLE R) |
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