2014年のツーリング

グレートツーリング '14 in 中国地方

メンバー(マシン) ウメ(K1300S)、カッキー(ZX-10R)、カンちゃん(YZF1000R)、ヒロ(GPZ900R)、ヨージ(ZXR250)、スペシャルゲスト:トモアッキィ(V-Strom650)
 2014年1月のことだ。ウメが泊まりで東京の本社に出張した際、定時後に(本社勤務の)カッキー&ヨージ2人と居酒屋で、今年のゴールデンウィークはどこに行こうかと話していた。
 するとカッキーが「石見銀山や出雲大社が見たいですね〜。」と発言した。まだまだロングツーリングの経験が浅い若手2人にとって、西日本はバイクで走ったことがないのだ。ウメが「グレートツーリング '08 in 中国地方」で訪れた石見銀山では、観光マップに従って「銀山地区」と呼ばれる整備された遊歩道を歩いた。そこはどんなガイドブックにも紹介されている、これだけは外せないという“メジャーコース”といえる。しかし、世界遺産としての石見銀山は広大だ。あまり観光客が訪れないマイナーな場所にも見所は多い。
 そこで、石見銀山初心者のカッキー&ヨージは“メジャーコース”を、2度目のウメは“マイナーコース”を目的として、出雲大社とセットで暫定ルートを計画したところ、どうしても4泊5日は必要だった。ゴールデンウィーク後半の4連休を含めた5月2日〜6日で企画したものの、スケジュール調整が取れて参加表明をした他のメンバーはカンちゃんだけ。ヒロは3泊4日ならOKということで、1日遅れの5月3日に出発し、出雲大社で合流することになった。
 また、スペシャルゲストとして、ウメとオユタ(←今回のツーリングには不参加)の小学校からの幼馴染みであるトモアッキィが3泊4日で参加することが決定した。
5月2日(金) 天気:晴れ
 8時、長野自動車道みどり湖PAにウメ、カンちゃん、ヒデが集合。ヒデは今日から2泊3日で近畿地方をメインとしたソロツーリングなので、途中まで同行する。
 ところがこの先、中央自動車道恵那山トンネル出口付近で数時間前、事故による車両火災があり、飯田山本ICから恵那IC間が現在も通行止めとなっている。この区間を迂回するとなると、一般道で大きく遠回りしないといけない。9時20分に恵那峡SAでカッキー、13時30分に名神高速大津ICでヨージと合流予定なのに、このままだと計画に遅れが生じることになりそうだ。今日は六甲アイランドから20時出航の新門司行きフェリーに乗るのだが、そちらに関しては時間的余裕があるので問題あるまい。とにかく50km先の駒ケ岳SAまで進んで状況を確認することにして出発した。
 気温は13℃で涼しい。岡谷JCTで中央自動車道に入り、駒ケ岳SAで情報収集。すると、みどり湖PAを出発した頃に通行止めは解除されたとのこと。ラッキー!
 恵那山トンネル手前から事故現場まで1車線規制となっていたものの、渋滞もなく、9時30分に恵那峡SA着。先に着いていたカッキーと合流した。

恵那峡SA
 カッキーは自宅(埼玉県さいたま市)からだとここまで距離が長いことと、山梨県大月市まで渋滞に巻き込まれるのが分かっていた為、前日の午後に出発し、飯田市で1泊していた。恵那山トンネルよりも北側だった為、彼も危うく事故による通行止めで迂回するところだった。「(カッキー)解除されてよかったですね〜。」
 4台で中央自動車道、名神高速を走って養老SAで昼食。ここでヒデがうっかり一眼レフのカメラを落として、レンズフィルターにヒビが入り、レンズ本体のフレームも歪んでしまった。「(ヒデ)ひえ〜っ!ツーリング初日になんてこったい!」ゴールデンウィーク期間中とはいえ、平日だからか、ここまでの高速道路は一宮で少し渋滞していただけで、順調に流れていた。
 11時40分に養老SAを出発し、ひたすら西進。草津PAでガソリン補給した後、12時45分に大津SA着。
 大津SAは最近リニューアルしたようで、施設屋上の展望台から眺める琵琶湖の景色がなかなかイケている。ゆっくりしていたら、13時20分にヨージがやって来た。
 「(ヨージ)ち〜っス。」「(カンちゃん)あれ!?なんだかえらくスリムになったんじゃない?」「(ヨージ)エッヘッヘッ…。根性でダイエットしたっス。」「(ヒデ)すげ〜!どんなダイエット方法なの?」「(ヨージ)食事の量を減らしたっス。栄養が足りない分は、例えばお米は日本酒、果物はワインで補充っス。結果的にアルコールの量は増えたっスけど、健康的に痩せられたってわけっス。」「(カンちゃん&ヒデ)おいおい!どこが健康的だYO!?」実際のところは運動もがんばっているらしい。
 そのヨージもカッキーと同様、前日に出発していた。東京都江戸川区在住のヨージは、東名高速道路の富士IC近くで1泊し、伊勢湾岸自動車道→東名阪自動車道→新名神高速経由で名神高速に入り、ここまで来たのだ。

大津SA
 5人で記念撮影して13時40分に出発。やがて大山崎JCTでヒデと別れ、名神高速終点から阪神高速3号神戸線を西へと走り、京橋ICで高速を降りた。14時45分にメリケンパークの神戸海洋博物館着。気温は27℃まで上昇し、Tシャツ1枚でちょうどいい位だ。
 海、船、港の総合博物館として1987年に開館した神戸海洋博物館は、帆船の帆と波をイメージしたユニークな屋根の建物だ。周辺には神戸ポートタワー等のレジャー施設がたくさんあり、多くの人で賑わっていた。まずは屋外に展示されている船を見学。
 最初はテクノスーパーライナー(TSL)「疾風」。海上輸送の高速化・効率化を図るテクノスーパーライナー構想は、1989年から旧運輸省が中心になって研究開発が行われた国家プロジェクトである。疾風は、浮力と水中翼の揚力によって船体を海上から浮かせながら高速で運航する揚力式複合支持船の実海域模型船だ。模型船とはいっても、全長17mという大きなもので、1995年までの航海試験では、開発目標をクリアした。しかしその後、全長140mの実用船「小笠原TSL」が建造されたものの、運用コストが航空機並みに掛かることから、民間利用の目処が立っていない。

テクノスーパーライナー「疾風」
 お次は超伝導電磁推進船「ヤマトT」。これまた1992年に海上航行を行った実験船で、文字通り超伝導電磁石を利用して強力な磁場を作り出し、海水を噴射することで進むハイテク船だ。スクリュープロペラやウォータージェットポンプが不要なので、ほぼ無音航行が可能で、振動やCO2の排出もほとんどない。しかし、推進装置自体が大型化してしまい、超伝導電磁石の冷却対策の問題もあり、商用化には至っていない。ウメは大学時代に旧文部省宇宙科学研究所で電磁飛翔体加速装置(レールガン)の研究をやっていた関係からか、この手のキーワードを聞くとウキウキしてくるのである。

超伝導電磁推進船「ヤマトT」
 どちらも未来の船には変わりなく、夢が詰まっている。何より先進的なデザインがそれを感じさせる。特にヤマトTなど、そのまま宇宙を航行していても違和感がない。と、ここまでは無料で見学できる。500円(割引券適用)を支払って海洋博物館に入館。
 館内は様々な船の精巧なミニチュアがたくさん展示されていて、ジオラマを使った港の説明等もあり、模型好きにとってはたまらないのではないだろうか。
 また、ここには「カワサキワールド」なるものが併設されていて、神戸の地で生まれた川崎重工グループの歴史紹介と、新幹線、ヘリコプター、ジェットスキー、産業用ロボットといった実物の製品を展示している。もちろんバイクも、それこそ歴史に名を残す有名なモデルが多数並んでいた。(これが本日のメインイベントだったりする。)

俺の華麗なハングオンを撮ってっス!
 17時の閉館ギリギリまで見学し、六甲アイランドへ向けて出発した。

神戸海洋博物館(閉館後)
 二輪車は無料のハーバーハイウェイ(港湾幹線道路)を利用して、12km程離れた六甲アイランドのアーバングルメポートへ移動。時刻は17時30分。阪九フェリーのフェリーターミナルへは約2kmの距離。ここで夕食を食べながら時間調整を行った。
 19時、フェリーターミナルに到着。乗船手続きを行うと、すぐに乗船できた。もっと早く移動してもよかったと思われる。
 20時、阪九フェリー「すおう」は出航し、神戸の夜景を後にした。
 本日の走行距離:長野自動車道安曇野ICから425km/長野自動車道塩尻北ICから409km/325Km(カッキー)/411km(ヨージ)
宿データ 宿名 阪九フェリー「すおう」
場所 神戸→新門司の瀬戸内海上
感想 1995年就航。15,188トン、全長189.0m、旅客定員810名。2等指定Aシングルを利用した。鍵付きの完全個室で、机と椅子、TV、ベッド、ベッド上の照明内にコンセントひとつを完備。VHSビデオデッキもあったが、さすがに使う人はいないだろう…。二等の相部屋ベッドルームと違って荷物の置き場所に困らないし、何よりセキュリティーに気を使わなくていい。
2等指定Aシングル+2輪:12,620円(750cc未満)、13,820円(750cc以上)←インタネット割引適用
5月3日(土) 天気:晴れ
 フェリーは予定通り8時30分に福岡県の新門司港に入港した。実は船に弱いカッキーは、乗船前からそわそわしていた。「グレートツーリング '12 in 佐渡」では、荒天の海でフェリーに乗ったせいか、あの時はやばかった。結果的には瀬戸内海の穏やかな海を航行する今回のフェリーは大して揺れなかった為、どうということはなかった。
 奈良時代の平城京の大極殿を模した造りの派手なフェリーターミナル前で記念撮影後、石見銀山のある大田(おおだ)市目指して8時50分出発。九州から逆上陸する方が、全て本州を自走するよりも近いのである。寝ている間に移動するフェリーは本当に便利だ。

新門司フェリーターミナル
 ここからの隊列は先頭がウメ、二番手はカッキーで、以降の順番はカンちゃんとヨージ、そして5月4日に合流するヒロとトモアッキィが都度入れ替わりながら走ることになる。
 門司ICから九州自動車道に乗り、関門橋手前にあるめかりPAで休憩。関門海峡とそれを跨ぐ関門橋、そして門司市街地の眺めが素晴らしい。

めかりPA
 9時45分にめかりPAを後して本州(山口県)に渡ると、中国自動車道を45km位走り、美祢ICで降りた。R435から県道242号線に入って北上。やがてワインディング路となり、気合を入れて走りたくなる頃合で突然視界が開け、雄大な秋吉台のカルスト台地が目の前に広がった。初めてここを訪れると、思わずアクセルを緩めてしまう程の絶景だ。
 長者ヶ森駐車場にバイクを置き、遊歩道を15分位歩いて北山まで登ると、そこは360度の大パノラマ。羊のような石灰岩が無数に散らばる、日本最大のカルスト台地を堪能することができた。

秋吉台
 なお、秋吉台は明治時代中頃から旧日本陸軍の演習地として利用され、第二次世界大戦後もしばらくの間、自衛隊や米軍によって演習が行われていた。ところどころにクレーターのような窪地があったので、てっきり着弾の跡かと思っていたら、これは「ドリーネ」と呼ばれる石灰岩の地面が溶食によって陥没してできた地形なのだそうだ。
 ここまで来ると秋芳洞(鍾乳洞)も見たいところだが、残念ながらそこまでの時間はないので、11時20分に長者ヶ森駐車場を出発した。(ウメは「グレートツーリング '99 in 九州」で秋吉台とセットで秋芳洞も見ている。)
 県道28号線→R490→県道32号線→R262という経路で走り、道の駅「あさひ」で休憩&昼食。更にR9を進んで13時30分に津和野町中心部に着いた。
 津和野は全員初めてなので、ここで観光をと思ったのだが、さすがはゴールデンウィークだけあって周辺は大混雑していた。ただせさえ道が狭くて駐車場も少ないときている。バイクの置き場所はなかなか見付からなかった。そこで、どの道この辺りで給油予定だったことから、津和野町役場津和野庁舎近くのガソリンスタンドで、店員にバイクを少しの間置かせていただけないかと交渉したところ、ありがたいことに快諾され、観光マップも手渡された。
 給油後、徒歩で武家屋敷方面に移動すると、広場で石見神楽を上演していた。
 島根県の神楽は、大きく分けて「出雲神楽」「隠岐神楽」「石見神楽」がある。お題は、出雲の国の山奥から毎年里に出てきては娘をさらっていく大蛇を須佐之男命(すさのおのみこと)が退治するという「大蛇(おろち)」だった。大蛇の尾から出てきた一振の刀が後に草なぎの剣(つるぎ)と呼ばれ、三種の神器の一つとなったのだ。カラフルな大蛇の動きが実に見事で、見るものを飽きさせない。蛇の口から時折火を噴くのだが、ほとんど煙しか見えないのが残念だった。(夜は迫力があるらしい。)

石見神楽
 石見神楽にしばし見入った後、武家屋敷のなまこ塀が並ぶ、石畳の通りを歩いた。この辺りはかつて家老屋敷が隣接していた場所で、道路脇には小さな堀があり、巨大な鯉がウヨウヨパクパクと泳いでいた。津和野のシンボル的なこのスポットは、しかし多くの人でごった返しており、人が邪魔で通りの奥が見渡せず、趣は感じられなかった。

津和野の町並み
 その通り沿いにある津和野カトリック教会も見た。1931年(昭和6年)にドイツ人ヴェケレーによって建てられた石造りの西洋ゴシック建築で、古い町並みの中ではえらく目立つ(いい意味で)。なお、今日はちょうど「乙女峠まつり」が行われていた。明治初めに長崎から流刑され、拷問等で命を落とした信者達に捧げられる祭りなのだそうだ。

津和野カトリック教会
 ガソリンスタンドに戻って店員と談笑した後、14時30分に出発。R9をひたすら進むと、やがて海岸線に出た。
 おとといヨージは会社の仕事が終わった後、19時に出発し、東名高速道路富士IC近くのホテルに着いたのが22時頃だった。荷物を降ろしてからバイクで買い出しに移動中、1km位走ったところで「バツンッ!」という音がした。荷物は4本の装着ベルトで固定していたのだが、バイク側のベルトを垂れ下げたまま走行していたことを思い出した時には遅かった。急いで路肩に停車させて確認すると、1本が見事に裂けていた…。リヤタイヤのホイールに巻き込んでしまったのであろう。ホイールがロックしなかったのは不幸中の幸いだった。「(ヨージ)自分、運がいいっスから。」一応積載用のネットを持って来ていたので、それで補助していたものの、どうしても荷物が片側に傾いてしまう。やはりバランスは大事だ。「(ヨージ)このままでは華麗なライディングフォームを決められないっス!」という訳で、ホームセンターに寄って固定用ゴムバンドを物色。2件目にしてそれなりのものを見付けたので購入した。

ゴムバンドを購入
 後は淡々と走り、道の駅「サンピコごうつ」で休憩して18時15分にNEWスカイホテル着。
 夜は近場の居酒屋で乾杯!締めでラーメンをと、ホテルでもらった地図を頼りに歩くも、その店はつぶれていた…。ホテル向かいの商店も廃墟と化しており、この街は衰退しているように見える。
 さて、ヒロとトモアッキィの2人は9時に長野自動車道みどり湖PAに集合し、昨日先発したメンバーと同じルートをひたすら進み、特にどこも観光せず、玉津ICで高速を降り、「グレートツーリング '11 in 四国 & 九州」でも利用したことがある兵庫県明石市の「明石ルミナスホテル」に宿泊したのであった。
 ちなみに今日の気温は終始18〜20℃位で涼しかった。
 本日の走行距離:285km(ウメ、カッキー、カンちゃん、ヨージ)/長野自動車道みどり湖PAから414km(ヒロ、トモアッキィ)
宿データ 宿名 NEWスカイホテル
場所 島根県大田市大田町大田イ318
感想 石見銀山まで13km位の場所にあるビジネスホテル。“NEW”と頭に付くだけあって、本家はすぐ近くにある「スカイホテル大田」。シングルの部屋が広くてくつろげた。石見銀山周辺にホテルは少ないので、お勧めの宿である。夕食の提供はない。
1泊朝食付き:6,000円(税込み)
5月4日(日) 天気:晴れ
 8時、レポート冒頭に記載したように、“メジャーコース”(カッキー&ヨージ)と“マイナーコース”(ウメ&カンちゃん)に分かれて出発。県道31号線を南下した。気温は13℃で肌寒い。

■メジャーコース(カッキー&ヨージ)
 石見銀山公園駐車場にバイクを置き、遊歩道を清水谷製錬所(明治時代の精錬所)跡といった遺構を見ながら2.3km程歩いた。

清水谷製錬所跡
 石見銀山は戦国時代から江戸時代における日本最大の銀山で、最盛期の銀産出量は世界全体の三分の一にも匹敵したそうだ。大田市大森町を中心とした広範囲な鉱山関連の遺跡を総称して石見銀山と呼ぶ。鉱山には500余りの間歩(まぶ)と呼ばれる坑道が張り巡らされており、その中のひとつ、観光客に一般公開している「龍源寺間歩(りゅうげんじまぶ)」が遊歩道の終点となる。
 龍源寺間歩は石見銀山の中でも2番目に規模が大きい。「グレートツーリング '08 in 中国地方」(5月4日)では、世界遺産登録直後の大混雑で、見渡す限りの人人人…。当時訪れたメンバーは坑道内で立ち止まることすらできなかった。しかし、今回はここまでの道中も含めて大したことはなく、ゆっくりと見学できた。反面、管理する予算が削減されたのか、例えば銀山初代奉行である大久保長安の墓は土砂崩れで崩壊したままだし、森林の手入れが行き届いていないのが一目瞭然であった。間歩の標識も汚れていて読めないものが多い。更に、清水谷製錬所の石垣の間からは草が伸びていて、石自体も苔でだいぶ緑色を帯びており、見栄えが悪くなっていた。

崩壊した大久保長安の墓

龍源寺間歩
 龍源寺間歩で折り返して銀山公園駐車場まで戻り、かねてよりの計画通り、12時に石見銀山世界遺産センターへバイクで移動した。

■マイナーコース(ウメ&カンちゃん)
 8時30分に石見銀山世界遺産センター駐車場着。開館直後だというのに、既に多くのクルマが訪れていた。満車になるのも時間の問題であろう。カッキー&ヨージの向かった銀山地区周辺には駐車場が少ない。マイカーで訪れた多くの観光客は、世界遺産センター等に駐車し、シャトルバスに乗り換えて銀山地区に移動するのである。
 歩きやすい装備でツアーデスクに行き、予め予約してあった「大久保間歩(おおくぼまぶ)一般公開限定ツアー」の受付を済ませた。石見銀山最大の坑道である大久保間歩内部の見学をハイライトとして、釜屋間歩(かまやまぶ)までの「本谷地区」を歩くという、募集人数が限定されたガイド付きのツアーだ。
 9時30分、バスに乗って出発。2kmちょっと走って、銀山地区から山を挟んだ南側に位置する本谷地区入り口駐車場に移動した。ここからは徒歩で整備された登山道を、ガイドの説明を受けながら登っていく。道沿いには金生坑(きんせいこう)等、数々の間歩(坑道跡)があった。気温はだいぶ上昇し、歩いているだけで暑い。
 600m位歩いて、大久保間歩入り口に到着。近くに管理小屋があり、そこで各自貸し出されたヘルメットと懐中電灯(LEDライト)、そして長靴を装備した。入り口の鍵を開けていよいよ坑内へ。さすがは石見銀山最大だけあって、天井が高い。最大5mもあるそうだ。大久保長安が槍を持って馬に乗ったまま坑道へ入ったという伝説があるのも頷ける。(その「大久保」からとった坑道の名称なのだ。)
 ただし、足元には水が溜まっていて、なるほど長靴は必須。想像と異なり、坑内は寒く、9℃しかなかった。採掘当時、坑内を照らしていた「螺灯(らとう)」と呼ばれる、サザエの中に鯨油や菜種油を入れた照明の明るさをガイドが再現してくれたが、それこそ豆電球レベルで、よくぞこんな寒く、暗い劣悪な環境で仕事ができたものである。もちろん健康には悪く、工夫が30才まで生きられればお祝いをした程だったという。

大久保間歩
 (Googleストリートビューだと大久保間歩内部は明るく見えるが、実際は見所の何箇所かに最低限の照明が設置されているだけで、それ以外の坑内は真っ暗である。基本的に各自の照らすライトだけが頼りなのだ。)
 外に出て装備を返却して先に進む。最後は釜屋間歩。岩盤を削って作った階段やテラスが見所だ。ここを含め、これまで見てきた遺構は近年の調査まで、藪の中に隠れて全く見えない状態だったそうだ。この状態を維持管理していくのはなかなか大変そうである。放置すれば、数年で元に戻ってしまうというが、銀山地区の荒れ様といい、ブームが去った今では難しいかもしれない。しかし、貴重な文化遺産なので、ぜひ残してもらいたいものだ。

釜屋間歩
 往復約2km歩いて、バスが待機する駐車場に戻った。駐車場には一般のクルマも駐車することができ、大久保間歩の内部以外は、自由に散策することができる。しかし、“マイナーコース”だけあって、ただの1人も(ツアー客以外は)いなかった。予定通り、12時ちょうどに石見銀山世界遺産センターに戻った。

 石見銀山世界遺産センターで合流した4人は、売店で土産を購入後、日御碕に向かって出発した。14時30分にヒロ&トモアッキィとそこで落ち合う予定なのだ。

石見銀山世界遺産センター
 県道31号線でR9にアクセスし、松江方面に進む。気温は26℃まで上昇しており、クルマの流れに従ってまったり走っていると、ポカポカ陽気で眠くなってくる。
 13時5分に道の駅「キララ多伎(たき)」着。ここで昼食とした。とそこにトモアッキィからウメにメールが来た。14時30分にはとても間に合いそうにないとのことだ。であれば余裕ができたと、4人は昼食後、道の駅に面した砂浜に出て、波打ち際でキャッキャッとはしゃいでから、14時10分に出発した。
 道の駅からは海沿いの道を北上。なかなか快適な道だ。きづき海浜公園から日御碕までの県道29号線はワインディングが続くので、攻めのステージだと期待していたのだが、終始遅いクルマが前を塞いでくれた。追い越し禁止区間故、忍耐のステージとなってしまった。14時40分、日御碕に到着。ウメとカンちゃんは、出雲大社も含めて「グレートツーリング '95 in 中国地方」以来2度目の来訪となる。
 駐車場から土産物屋の間をしばらく歩くと、青空の下に白亜の灯台が現れた。石作りの灯台としては日本一の高さ(43.65m)を誇る。また、周辺は「海食台」と呼ばれる流紋岩が波に侵食された地形が広がり、景色もめっぽうイケている。ここでヒロ&トモアッキィと合流できればよかったのだが、残念ながら彼らは最新位置情報でも間に合いそうもない。合流地点を出雲大社に変更。

日御碕灯台
 15時15分に日御碕を後にし、先ほどのワインディングを逆方向に走るも、往路より更に遅いクルマが車列の先頭を走っていた。日御碕で袋小路となっている道なので、交通量は大して多くないのに…、たまたま運が悪かったと諦めるしかない。
 日御碕から出雲大社までは約9km。大社周辺は渋滞がひどかったが、そこはバイク、すり抜けを多用して15時35分、駐車場に入ることができた。
 言わずと知れた、「大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)」を祭る出雲大社は、縁結び、福の神として名高い。予想通りすごい人の数だ。ヒロ達はまだ到着まで時間が掛かりそうだったので、参拝は全員揃ってからということにして、まずは参門から外に出て、土産物屋でご当地スイーツを食して休憩した。

スイーツを喰らうカッキー

出雲大社参道
 16時にヒロ&トモアッキィ着。先着したバイクの横に駐車することができた。彼らは9時に兵庫県明石市の宿を出発し、昨日と同様どこも観光せずに播但連絡道路→中国自動車道→米子自動車道→山陰道を走って(途中何箇所か渋滞に遭遇しつつ)ようやく到着したのであった。

ヒロ&トモアッキィ到着!
 無事6人揃ったところで拝殿に移動し、二拝四拍手一拝という独特の作法で参拝した。

出雲大社拝殿
 せっかく着いたヒロ達2人には悪いが、あまりゆっくりしていると松江市街の宿に着くのが暗くなってしまう為、16時50分に6台で出発。ちなみに、ヒロは「グレートツーリング '08 in 中国地方」(5月4日)で1人別行動をして出雲大社に寄り、平成の大遷宮に伴う60年ぶりの本殿特別拝観にチャレンジしたものの、到着時間が遅過ぎて、あえなく敗北したという過去を持つ男である。
 R431で宍道湖の北側を東へと走る。途中のコンビニで休憩し、18時15分に「松江駅前ユニバーサルホテル」着。
 夕食後、市街の居酒屋で二次会と相成った。

乾杯!
 本日の走行距離:118km(ウメ、カッキー、カンちゃん、ヨージ)/328km(ヒロ、トモアッキィ)
宿データ 宿名 松江駅前ユニバーサルホテル
場所 島根県松江市朝日町460-8
感想 文字通り松江駅のすぐ近くにあるビジネスホテル。観光での利用も多いと思われるが、周辺に利用できる駐車場が少なく、クルマで訪れた人は不便。バイクの場合は比較的近くにあるJRの駐輪場を1泊500円で利用することになる。一応バイク用のスペースはあるものの、大型を置くにはえらく狭い。それでも、屋根付きなだけマシだ。(翌朝は雨だったので。) ホテルは限られた床面積でいかに部屋数を多く確保するかという狙いからか、室内がやたらと狭く、廊下は迷路のようだ。結果として多くの宿泊客が利用する今回のような繁忙期では、エレベーターがなかなか来ない。(3基あるが、中が狭くて人があまり乗れない。) 大浴場はシャワーがいくつか壊れていた。大きなホテルなのにクレジットカードが使えないのはいかがなものか。普段はバイキング形式の夕朝食が無料サービスで1泊6,500円(税込み)なのだが、ゴールデンウィーク期間中は別料金(夕食:700円、朝食:550円)となる。繁忙期の料金として1250円アップなら安いと感じるかどうかは各自の判断に委ねられる。
5月5日(月) 天気:曇り時々雨
 今日は大山の脇のワインディングをガンガン走ろうという、走りにおけるメインイベントの日だ。しかし、朝から雨…。ウェットの路面では楽しいどころか危険性が飛躍的に増加する。残念ながらワインディングは諦め、高速道路でひたすら本日の宿泊地である滋賀県彦根市を目指すことになった。
 ヒロ&トモアッキィは、ここまでほとんどが高速道路を走ってきただけで、観光したのが唯一出雲大社という、「出雲大社弾丸ツーリング」になりつつあった。とにかく島根県は遠い。
 8時30分出発。気温は11℃で、涼しいを通り越して寒い。山陰道(松江道路)に入って東に進む。山陰道はまっすぐ走るだけなのに、無料区間→有料区間→無料区間と交互に区分けされている。米子JCTから米子自動車道に入って南下。
 雨は降ったり止んだりで、大山の西側を南下している時は、外気温が8℃まで下がり、濃い霧も立ち込めていた。蒜山SAで休憩。吐く息が白い…。思わずホット缶コーヒーで手を温めてしまう。

雨&霧(蒜山SA)
 お次の休憩場所は中国自動車道の安富PAと決めて、蒜山SAを10時10分に出発。特に渋滞もなく、順調に進んだ。
 雨は時々パラパラとヘルメットのバイザーに当たる程度で、路面はハーフウェットだった。寒さは相変わらずだ。その為かトイレに行きたくなったウメは、徐々にペースを上げていった。そのペースはいつしか尋常でない程に上昇し、走行車線を走っているクルマがまるで停止しているかのように見えた。ウメに付いてきているのは(やはりトイレに行きたくなった)カッキーだけ。(実はカッキーの方が緊急事態だった!) 我慢できなければ最寄りのSAかPAに入ればよかろうに、2人は意地になって安富PAまで走り切った。
 ウメ&カッキーが安富PAに到着した10分後にカンちゃんが、15分後に残りのメンバーがやって来た。“小”どころか、“大”をして更に休憩してもおつりが来る位の時間差だ。この先は混むことが予想された為、少し早いがここで昼食とした。
 12時10分に安富PAを出発。兵庫県に入ると交通量が増えてきた。西宮名塩SAで休憩後、宝塚IC付近にて渋滞に遭遇。この辺りはいつも混む場所だから、想定内ではある。すり抜けでクリアし、吹田JCTから名神高速に入り、草津PAで高速道路最後の休憩。
 ここまで来れば、宿までの時間は読める。時間的に1箇所位は観光できそうだった為、今回のメンバーではカッキー、ヨージ、トモアッキィが行ったことのない彦根城に寄ることとした。
 14時45分に草津PAを出発。ところが兵庫県以降、降っても小雨程度だった雨が、彦根ICで高速道路を出た頃には本降りとなった。ウェルカム彦根の歓迎シャワーである。15時45分に彦根城着。
 雨の中、カッパを着てドスドス歩く6人組。ゆったり観光気分ではなかったが、彦根城を訪れた証として、天守閣を背景に記念撮影をしなくてはならない。しかし、松本城のような平城と違って、うっそうと茂った木々でカモフラージュされた小高い丘に天守閣が建つ(平山城の)彦根城でその目的を果す為に、600円を支払って入場。あいにくの天気でも、多くの観光客がいた。そりゃ〜観光で彦根に来て、彦根城は外せまい。無事天守閣の前でひこにゃんと一緒に記念撮影。妙に薄っぺらいひこにゃんだったが、きっとダイエットしたのだろう。天守閣内部には入らなかった。濡れたカッパを着たままだと他の人に迷惑が掛かるし、そもそも見学待ちで長蛇の列ができており(待ち時間30分)、早いところホテルにチェックインしてゆっくりしようということになった。

彦根城
 17時10分、彦根城から4kmの距離にある本日の宿「彦根ビューホテル」に到着。彦根ICから彦根城もたった3kmなので、高速道路を降りてからは大した距離を走っていない。道中の最高気温は16℃だった。
 本日の走行距離:385km
宿データ 宿名 彦根ビューホテル
場所 滋賀県彦根市松原町網代口1435-91
感想 琵琶湖畔にある観光ホテル。基本的に部屋は琵琶湖に面していて、眺めがいい。彦根城も見える。今回シングル部屋で予約したのだが、ベッドがふたつある大きな部屋だった。エレベーターが1基しかなく、混み合う時間帯はイライラするのを除けば満足度が高い。(2階だったので階の移動は非常階段を利用。) 食事はバイキング形式となっていて、メニューが豊富。特に夕食は1時間半の時間制限があるものの、アルコールも飲み放題!生ビール、各種酎ハイ、日本酒が選べる。特にヨージは喜んで、浴びるように飲んでいた。その鬼気迫る飲みっぷりは、ホテル従業員に伝説として残ったとか、いや白い目で見られたとか…。
1泊2食付き:10,584円(税込み)

ホテルからの眺め(5月6日撮影)

ホテル前にて(5月6日撮影)
5月6日(火) 天気:晴れ
 昨日の天気がうそのように、朝から晴れ渡っていた。
 今日は帰るだけだが、関東まで走るカッキー&ヨージは長丁場となる。
 宿を9時10分に出て、彦根ICから名神高速に乗り、養老SAで解散式が厳粛に執り行われた。この先、小牧JCTでヨージだけは東名高速道路を進むのである。

解散式(養老SA)
 10時に養老SAを出発し、小牧JCTでヨージと分かれて中央自動車道に入った5人は、その後、恵那峡SA、駒ケ岳SAで休憩。駒ケ岳SAで最後の記念撮影を行ったのが12時50分。完全解散と相成った。
 岡谷JCTからウメ、カンちゃん、ヒロ、そしてトモアッキィは長野自動車道を北上し、各自14時までには自宅に帰った。
 カッキーとヨージは全く別ルートであったにも関わらず、自宅に着いたのは共に16時30分で、走行距離もほとんど同じだった。偶然にしてはすごい!
 本日の走行距離:長野自動車道安曇野ICまで279km/長野自動車道塩尻北ICまで263km/450km(カッキー、ヨージ)
レポート by ウメ


グレートツーリング外伝 '14 in みなかみ温泉
メンバー(マシン) ウメ(K1300S)、オユタ(バンディット250)、カッキー(ZX-10R)、ヒロ(GPZ900R)、ヨージ(ZXR250)、スペシャルゲスト:トモアッキィ(V-Strom650)
 「グレートツーリング '14 in 中国地方」では、5月5日に大山エリアのワインディングロードをガンガン走るつもりが、雨のせいでルート変更を余儀なくされたことから、不完全燃焼だった。そこで、今回のツーリングではワインディングロード三昧をテーマとした。しかも、できる限り交通量が少ないマイナーな道をチョイスした。
 ゴールデンウィークに引き続き、トモアッキィがスペシャルゲストとして参加する。
10月4日(土) 天気:晴れ時々曇り
 10時に松本市刈谷原町にあるセブンイレブン四賀錦部店にウメ、オユタ、ヒロ、そしてトモアッキィが集合。出陣式の写真撮影後、10時20分に出発。

コンビニ集合写真<その1>
 さっそくワインディングロードに突入である。まずは青木峠(R143)。センターラインのない細い道ではあるが、ほとんど対向車も来ないので、体を慣らすにはちょうどいい。…が、この峠道は穴が開いたらアスファルトで埋めるといった程度の最低限のメンテナンスしかされないことから、年々路面の劣化が進行中で、走る楽しさもだいぶ低下した感じである。
 上田市に入り、R18の上田バイパス経由で、上信越自動車道の上田菅平IC出入口からR144を2.5km走った場所にある「食事処しんりん」に11時30分着。ここで12時頃に関東から参加のカッキー&ヨージと合流する予定なのだ。早めに到着した為、ゆっくりと食事をしながら2人を待つことにした。
 まずは12時ちょうどにヨージがやって来た。彼は8時10分に東京都江戸川区の自宅を出発し、会社に寄って用事を済ませてからひたすら高速道路を走って来た。途中、関越自動車道で事故渋滞にハマったものの、ちょうどいい時間となった。
 カッキーは埼玉県さいたま市の自宅を9時40分に出発。高速道路で上田市を目指すも、ヨージが遭遇した事故渋滞は一旦一般道に下りて回避した為、予定よりもほんの少し時間が掛かり、12時10分に到着したのである。
 順調に集合した全員が食事を終えると、12時45分に出発し、R144をひたすら進んだ。隊列はウメ、カッキー、オユタ、ヒロ、ヨージ、トモアッキィの順。
 長野原町でR292に左折して少し走り、県道55号線の暮坂峠を東に進む。ここから本日宿泊予定のみなかみ町までは、そのほとんどがワインディング走行となる。気温は22℃で薄曇り。絶好のバイク日和だ。暮坂峠は「グレートツーリング外伝 '05 in 草津 」でも逆側から走ったことがある。あの時はオユタのRGV250γが不調で、それこそ瀕死の状態ながらなんとか走り切ったのであった(詳しくはエピソード「三才山に散ったγ」を参照のこと)。

要所要所で後続を待つ
 中之条町に入ってコンビニで休憩後、今度は県道53号線→県道270号線のワインディングロードを走行。事前にGoogleストリートビューで下調べしておいたおかげで、ほとんどの区間が追い越し可能な交通量の少ない道だった。途中、コーナリングの出口に事故直後のクルマが刺さっていてひやっとしたなんてこともあったが、各自のペースで楽しむことができた。

コンビニ集合写真<その2>
 やがてR291に出て、宿まであと僅かとなったが、まだ時間があったので、JR東日本上越線の土合駅(どあいえき)に寄った(15時50分着)。
 この駅、下りホームが新清水トンネル内にあり、駅舎から合計約500段の階段を10分程掛けて下りるという、日本一のモグラ駅なのだ。
 上りホームは地上にある。かつては上下線ともこのホームを利用していたが、上越線複線化の際に下り線側を地下トンネルとした為、現状の配置になっている。無人駅ではあるものの、GTEC達のような見学目的の観光客や、谷川岳の玄関口なので、登山者がそこそこいた。

土合駅(駅舎)
 駅舎前で記念撮影後、さっそく下りホームに向かった。143mの連絡通路を歩いて、一直線に下るトンネル内の階段を上から見下ろすと、これがなかなかの迫力! 東京メトロの地下通路のようなイメージは全くない。ほどよく廃墟感が漂い、さながら地下シェルターか要塞といった感じで、駅構内だとはとても思えないのである。空気はひんやりとしており、1年を通じて気温は一定なのだそうだ。
 ホームまで階段を下りると、ちょうど貨物列車が通過した。下り線は10km位先で、大きくループして標高を上げながら地上に出て、上り線と合流する。
 下側から見上げる階段もまためっぽうイケているが、予想通り、下りよりも上りの方がしんどかった。階段の途中にはベンチがあり、休憩することができる。

土合駅(下り線トンネル)
 16時50分に土合駅を出発。ガソリンスタンドで給油後、17時10分に本日の宿「谷川岳ラズベリーユースホステル」着。
 夜は談話室で、他の宿泊客と一緒に酒池肉林の宴を催した。

「(ヨージ)足りない!全然足りないっス!もっと酒を持って来るっス〜ッ!!」
 本日の走行距離:セブンイレブン四賀錦部店から188km/321km(カッキー)/345km(ヨージ)
宿データ 宿名 谷川岳ラズベリーユースホステル
場所 群馬県利根郡みなかみ町谷川75-5
感想 元ペンションとして使われていた宿を、ユースホステルとして再生した。部屋は基本的に洋室。家族部屋は洋室(ベッド)+和室で広い。残念ながらこの宿の風呂は温泉ではない。しかし夕食後に送迎バスで近くの温泉入浴施設「鈴森の湯」に宿泊客を連れて行ってくれた。食事はおいしいし、夕食後の「お茶会」では、滅多に飲めない幻の日本酒を格安で提供してくれたりと、コストパフォーマンスは抜群である。
1泊2食付き(税込み):5,650円(ユースホステル会員)、6,350円(非会員)
10月5日(土) 天気:雨
 朝から雨。それもそのはず、台風が接近中なのだ。予報通りとはいえ、気分は萎える。天気がよければ富岡製糸場を見学しようと計画していたのだが、最寄りのICから高速道路で帰ることになった。
 カッパを着込んで9時15分に宿を出発。気温は14℃で肌寒い。
 R291を5.5km南下して、水上ICから関越自動車道に乗る。雨の降りは激しく、全身がまるで水溜りに浸かっているかのようだ。雨用の結界(カッパやブーツの防水機能)を破られたメンバーは、股やブーツ内に浸水の被害を受けた。とにかくがんばって走るしかない。
 藤岡JCTでカッキー&ヨージはそのまま関越自動車道を南下し、他のメンバーは上信越自動車道に入り、横川SAで休憩後、更埴JCTから長野自動車道を南下して、12時30分〜13時頃までに自宅へ帰った。
 本日の走行距離:長野自動車道安曇野ICまで231km/長野自動車道塩尻北ICまで247km/150km(カッキー:自宅着11時40分)/190km(ヨージ:自宅着16時15分←都内で買い物をしていた為)

レポート by ウメ


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