グレートツーリング '17 in 佐渡 |
メンバー(マシン) | ウメ(K1300S)、カッキー(ZX-10R)、ヒロ(GPZ900R)、ヨージ(ZX-6R)、スペシャルゲスト(3名):コダジー(CB1300SB)、サト(STREET TRIPLE R)、ヘメ(250TR) |
「グレートツーリング '12 in 佐渡」では毎日雨に降られ、せっかく楽しみにしていた佐渡の魅力が半減してしまった。そこで、今年のゴールデンウィークは佐渡リベンジツーリングを実施することになった。 およそ半世紀を生きているGTEC結成当初からの最古参メンバー(オリジナルメンバー)達は、そりゃ〜長く生きていると、家庭の事情とか仕事の関係やら色々とあって、ここ数年ツーリングへの参加率が低下しまくっている。昨年のゴールデンウィークなんて、オリジナルメンバーからの参加はウメだけだった。子供が手離れするか、定年退職して自由な時間が持てれば状況は変わってくるのかもしれないが…。 その代わり、カッキーやヨージといった若い世代のメンバーは、今が旬と言わんばかりにツーリングを、何よりバイクを楽しんでいるので心強い。 そしてバイクという共通の趣味は、人脈を広げる手助けにもなる。今回スペシャルゲストとして、関東から「コダジー」「サト」「ヘメ」の3名を迎えた結果、5年前の佐渡ツーリングと同じ人数(7名)となった。実はヒロ以外同じ会社の社員だったりするが、バイクというキーワードがなければ、単なる仕事上の付き合いしかなかったかもしれない。 |
5月3日(水) | 天気:晴れ | |||||||||
7時30分、長野自動車道筑北PAにヒロ(長野県松本市)と、見送りに来てくれたトモアッキィ(長野県安曇野市)が集合していた。気温は12℃で肌寒い。 5分遅れてウメ(長野県安曇野市)参上。ずいぶん前に注文していたのに、ツーリング直前になってようやく納品されたデイタイムランプ機能付きのLEDウィンカーを、出発直前までK1300Sに組み込んでいた為の遅れだった。
上信越自動車道の妙高SAで休憩。今のところ順調だ。ところが、何気にこの先の道路交通情報を見ると、なんと中郷ICと上越高田ICの間が事故で通行止めになっているではないか!? 中郷ICつったら、この次だ。つまり、一旦降りて迂回せねばならない。トイレだけ済ませて慌てて出発。 幸い、中郷ICからはR18の上新バイパスが並行している。強制的に高速道路から締め出されたクルマで所々渋滞はしていたものの、路肩がとても広かったので、すり抜けを駆使して上越高田ICまでスムーズに走ることができた。 トモアッキィは高速に乗らずにそのままR18を北上して、R8に左折後、道の駅能生で休憩。後は当初の予定通りのコースで帰宅した。 ウメとヒロは上越JCTから北陸自動車道を新潟方面へと走り、関越自動車道と合流後は交通量が増えたものの、特に渋滞もなく、10時10分に栄PAに到着した。関東方面から参加する他のメンバーとは、ここで10時30分に集合する予定だ。カッキー(千葉県八千代市)、コダジー(東京都多摩市)、サト(東京都多摩市)、ヘメ(千葉県船橋市)は既に着いていた。 そして集合時間ちょうどにニューマシンZX-6Rを駆ってヨージ(東京都江戸川区)参上!「(カッキー)へぇ〜。ZX-10Rとパッと見、違いが分からないねぇ。」「(ヨージ)GTEC峠最速の伝説が今ここに始まるっス。」「(カッキー)ああ、テールランプ周りは結構違うか。でも正面から見たら、ウィンカーの位置くらいしか差がないねぇ。」「(ヨージ)ちんたら前走ってたらぶち抜くっスよ。」「(カッキー)人の話を聞いてない!?」
栄PAから高速道路本線に入ると、いきなり渋滞している!? 車線の間を延々とすり抜けして走ったら、渋滞の原因は事故による車線規制だった。クルマだったらえらい時間のロスになっていたことであろう。 新潟西ICで高速を降り、R116を北上。途中で給油してから、信濃川沿いを走って新潟港フェリーターミナルに着いたのが11時40分。フェリーの出航予定時刻は12時35分だ。 各自予め乗船券の予約とクレジットカードによる支払いを済ませており、その際に入手した明細を印刷して持参していた。そこに記載されているバーコードを「らくらくチェックイン」というシステムの機械で読み込ませるだけで乗船券が出てくるという、書類に記入して窓口に並ばなくても、文字通り超簡単に乗船手続きを済ませることができるシステムだった。 11時50分、4輪より先にバイクの乗船が始まった。2等船室だったが、一般客も乗船前だったので、ガラガラの状態。好きな場所を確保することができた。(出航後は満席となった。) 新潟港から佐渡の両津港までのフェリーは、佐渡汽船の「おけさ丸」(1993年建造、全長134.7m、5,862t、最大旅客定員1,705人)だった。佐渡汽船が運航するカーフェリー「おけさ丸」「ときわ丸」「あかね」には、今流行の萌え系イメージキャラクターが設定されている。それによると、三姉妹の長女「おけさ」は、見た目はおしとやかだが、姉妹の中では一番パワフル。佐渡おけさの腕前は“プロ級”で、お気に入りの白い浴衣で歌いながら踊っている…とある。実際のところ、建造から24年が経過しており、肌の衰えは隠せない…といったところか。何しろ一般的に大型船舶の寿命は30年程度と言われているので、人間だともはや老人(老婆?)なのだ。 昼食は船内のレストランで済ませた。天気に恵まれ、穏やかな航海の末、15時5分に佐渡上陸!気温は17℃でやや涼しい。
佐渡島(周囲262.7km)の形をカタカナの“エ”に見立てると、2本の横線は山地である。特に北側に険しい山々が連なっているのだが、それらを横切る道路はほぼワインディング路なのだ。(今日は南側の山地を走る。) 今回のメンバーは、マシンスペックはもちろんのこと、バイク歴も様々なので、各自のペースで楽しんだ。ゴールデンウィークとはいえ、町中以外の道路はどこも閑散としていて走り易い。本土からフェリーで入ってくるクルマの台数はたかが知れている。島内の車両が大幅に増えることはないのだ。そして多くのエリアが追い越し可能となっている。 一旦海岸線に出て、再び県道45号線を11km南下後、県道181号線で内陸部へ。しばらく走って県道から外れると、小倉ダム近くの山の斜面に小さな田んぼ群が見えてきた。ここは最初の目的地、江戸時代に開墾された佐渡の代表的な棚田の小倉千枚田だ。観光地化されておらず、アクセス路はクルマのすれ違いが困難な道幅となっている為か、他に見学者はいなかった。山肌には所々に桜が咲いており、なかなかの風情である。とはいえ、棚田の雰囲気をカメラに収めるのは困難だ。傾斜がきつ過ぎて、上から見下ろしても手前の数枚しか写らないのである。アクセスや棚田としての見栄えが良いという点では、能登半島(輪島)の千枚田がお奨めだ。
仁王門に安置された金剛力士立像の制作年代はとても古く、平安時代と考えられている。見るからに劣化が著しいものの、当時のままだとすれば、下手に手を入れないほうが好ましい。仁王門から上にある観音堂まで、苔むした階段が延々と続く様はなかなか絵になる。観音堂の左手には長谷寺の目玉、多宝塔とも呼ばれる五智堂がある。塔の2層目部分が円形に造られており、このような例は全国的にも数少ない。技法も実に手が込んでいて見応えがあった。
約15分で本日の宿「民宿 桃華園」に着いた。割り当てられた部屋は、他の客室と隔離された別館の広間だった。チェックイン後、冷蔵庫も完備されていることを確認するなり、みんなでR350沿いのコンビニに出向いて、夜の宴会用に酒を大量購入。毎晩酒池肉林の宴が催されるのであった。
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5月4日(木) | 天気:晴れ | |||||||||
8時50分出発。気温は18℃。連泊故、必要な荷物だけを装備しての軽快なツーリングである。もちろん雨具は必要ない。雲ひとつない快晴なのだ まずはR350を両津方面に走る。当初の計画では、県道81号線でドンデン山を越えて、島の西側まで出る予定だった。およそ900mの山3つを合わせた高原一帯を「ドンデン山」と呼んでおり、正式名はタダラ峰という。ところが、山頂ゲートから西側は、6月まで積雪の為に通行止めということが昨日になって判明した。この時期の東北ツーリングでも、冬季通行止めというのはあまり聞かないだけに、特に下調べもしていなかったのだ。たかが900mの山と侮ってはいけなかった。ここは島なので、気候が本州と異なるのである。そこで、せめてワインディングだけでも楽しもうと、通行可能なドンデン山荘まで登って引き返すことにした。 県道81号線に入ると、程なくワインディング路に。各自攻めモードでアクセルを開ける。ところが、それも束の間、“タイト過ぎる”コーナーの連続区間となった。この道は道幅が狭い上に、180度きっかり曲がるコーナー部分が網目の入ったコンクリートで、これがバイクにとってどうにも走り難い。特にホイールベースの長いウメのBMW K1300Sのようなバイクは、対向車を警戒してコンパクトにコーナリングしようとすると苦戦した。気付くといつの間にやらヨージがケツに喰らい付いているではないか!? 「(ウメ)なにぃ〜っ!? カッキーのZX-10Rをパスして来たというのか〜っ!?」「(ヨージ)この道最高っス!まさにZX-6Rの為のステージっス!もうクルクル回っちゃうっス!GTEC最速の伝説が…(以下略)。」
10時45分、二ツ亀近くのホテル駐車場に着いた。ここから高低差のある遊歩道をしばらく歩くと、二匹の亀がうずくまっているような島の目の前に出た。海水の透明度が佐渡随一を誇る二ツ亀海水浴場は、「日本の快水浴場100選」にも選ばれているという。なるほど海がとてもきれいだ。
この辺りの海岸一帯は、海側から陸に倒れ掛かったかのような巨大な板状の岩で形成されており、その表面は波浪によって生じる岩盤浸蝕現象で、直径数センチから数メートルにも及ぶ無数の円形のくぼみ(=甌穴)がある。廃墟と化したドライブインの横が駐車場となっていて、控え目な看板を見逃したら通り過ぎてしまうであろう。実際、観光客はGTECの他に数人だけだった。しかし、岩場に下りると、マイナーな観光地にしておくのがもったいない位スケールが大きく、見応えがある。干潮によってできた自然のプールを覗くと、取り残されたウニやカニといった様々な海洋生物を観察することができた。
白雲台からの眺めはやや霞んでいたものの、真野湾と両津湾を左右に配し、佐渡島の南側を奥に見渡すそのバランスの良さは、ヤッパシ格別だ。佐渡に行ったらここには必ず訪れることをお奨めする。
とまあ、今日は「グレートツーリング '12 in 佐渡」で雨の中見た場所を再訪して回ったわけだが、今回は天候に恵まれたおかげで、もはや思い残すことなし!だった。 本日の走行距離:173km | ||||||||||
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5月5日(金) | 天気:晴れ時々曇り | |||||||||
今日はヒロとヘメが一足速く、両津港9時15時発のフェリーで本州に戻る。帰りのチケットは購入済みで、乗船手続きも不要な為、2人は他のメンバーからの帽振れを受けて8時20分に出発。
新潟に入港した後、ヒロは往路と逆方向に帰り、ヘメは石川県の友人宅に移動し、更に2泊する予定だ。 残りの5人はまず佐渡金山に向かう。10時から「ガイド付山師ツアー」という上級者向けコース(1,400円/人)を予約してある。佐渡金山の坑道は総延長400kmにも及ぶと言われているが、その中でも江戸初期に開削され、明治時代以降も掘り続けられた大切山坑(おおぎりやまこう)の中を歩いて入ることができるツアーなのだ。 9時に出発。まずはR350まで出てガソリンを補給。昨日と逆コースで大佐渡スカイラインの下り側を攻めて、9時40分に佐渡金山着。 さっそくツアーのチケットを購入して指定の場所で待っていると、マイクロバスがやって来た。バスに乗車し、大切山坑の入り口付近まで移動。GTEC達の他にも10人程見学客がいた。ヘルメット、懐中電灯、長靴、雨具(カッパ)は貸し出ししてくれる。若いお兄さん2人が2グループに分けてガイドを担当した。 入り口の鍵を外し、扉を開けると、中からひんやりとした空気が流れ出ているのが分かる。外気温20℃に対し、坑道内は年中約10℃とのこと。今の季節は肌寒く感じるが、冬は逆に坑道内の方が暖かいことになる。
外に出て装備を返却。カッパは簡易的な使い捨てタイプだったので、薄っペラのペラペラ。再利用はせず廃棄するとのこと。それでもと持ち帰る男が1人…。ヨージである。理由は最終日に明らかとなる。 ツアーの集合場所まで戻って来た後、お次は道遊坑(どうゆうこう)コースに入った。こちらは平成元年の操業停止まで使われていた近代的な主要運搬坑道を歩く自由見学コースだ。旧機械工場の内部には、坑内で使われていた機械類も良好な保存状態で展示してある。山の中央がV字型に立ち割れた佐渡金山のシンボル、道遊の割戸(どうゆうのわれと)もこのコースで見ることができる。
よしそれではと、カメラで動画撮影に挑むメンバー達。この人形、通常は首が正面と左90度の間で定期的に向きを変える。しかし、いくら粘っても360度回ることはなかった。
各コーナーにある人形は、付近に人がいなくなってしばらく経つと、動作を停止するようになっているようだ。センサーが人の接近を検知すると動き出すわけだが、停止時の状態によっては初期化する為の動作が入り、あのように一旦グルグルと首が回る人形もあるのではないか…というのである。「(コダジー)検証してきます!」そう言うなり、彼はカメラを片手に来た道を戻って行った。そして、何度かタイミングを見てチャレンジしたものの…敗北した。「(コダジー)無念です…。」 資料館からの出口は土産物屋に直通している。すると、ウメは販売員の中に見覚えのある女性を発見した。「グレートツーリング '12 in 佐渡」で佐渡金山を訪れた際、産業遺産散策コースをガイドしてくれた女性その人であった。ウメ好みの熟女だったのでよく覚えていたのだが、5年経った今も変わりない容姿にウメは興奮しつつ話し掛け、しばし談笑した。(彼女の方はウメを全く覚えていなかったのは無理もあるまい。) さて、各自土産を購入して外に出ると、先程山師コースをガイドしてくれたお兄さんが駐車場の整理係をしていた。そうだ!とエクソシスト人形のことを聞いてみたところ、このネタは有名なのだそうで、仕様(?)を説明してくれた。それはまさにコダジーの仮説そのものだった。ただし、条件はかなりシビアなので、滅多に見ることができないそうだ。「(カッキー)ウメさん、私達ラッキーでしたねぇ!」他のメンバーは地団太を踏んで悔しがったという…。 佐渡金山直営の食事処でちょっと遅めの昼食タイムとしてから、14時に出発。 県道31号線→県道45号線→R350と走って、14時25分に妙宣寺(みょうせんじ)着。 妙宣寺は鎌倉時代における日蓮大聖人の直弟子である阿仏房日得(あぶつぼうにっとく)の自宅を阿仏寺としたものが前身とされる。見どころは境内にある新潟県唯一の五重塔で、日光東照宮のそれを模したとされている。 庭はきれいに手入れが行き届いており、他に参拝者が数人いるのみの境内を30分程歩いて駐車場に戻ったら、観光バスが数台やって来て、団体客で一気に賑やかとなった。
16時10分、本日最後の目的地である清水寺(せいすいじ)着。ここは真言宗豊山派の寺院で、文字通り京都の清水寺(きよみずでら)を模して建造された救世殿(ぐぜでん)があることで有名…らしい。初日に寄った長谷寺(ちょうこくじ)といい、オリジナルと読み方を意図的に変えているのだろうか。何とも紛らわしい。それはさておき、佐渡の観光に関するガイドブックやホームページでは、清水の舞台さながらの見事な救世殿の写真が載っており、期待させるのである。 ところが、山門からして朽ち果てており、既に長い間手入れがされていないと思われる。竹林など荒れ放題。肝心の救世殿も、一見みごとに見えるものの、近付くと劣化が著しい。塗料は剥げが進行中で、床は腐り始めている。廃墟として見れば、なかなかイケているのであった。先程の妙宣寺とは違ってまともな駐車場もない。
本日の走行距離:125km/長野自動車道松本ICまで296km(ヒロ) | ||||||||||
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5月6日(土) | 天気:雨のち晴れ | |||||||||
朝からザーザー雨が降っていた。これは週間天気予報でツーリング前から分かっており、見事的中したかたちだ。しかし今日は帰るだけだし、昨日までの天気続きで充分満足していた為、暗い雰囲気もなく、各自淡々と身支度をする。ところがここでヨージが爆弾発言。「(ヨージ)カッパ持って来てないっス。」「(カッキー)雨降るの分かってたじゃん。」「(ヨージ)軽量化の邪魔っス。峠最速の伝説を作る為に、あえて持って来なかったっス。」「(カッキー)正直に忘れたって言え〜っ!」 ここでヨージが取り出したのは、昨日の山師ツアーでゲットしておいた簡易雨カッパ。使い捨てタイプなので、究極に薄いビニール&上着のみなのだが、ないよりはマシか。
フェリーの車両甲板は、水に濡れると大変滑り易い。特に切り返し時は要注意だ。案の定、ハーレーの大型バイクが転倒していた。アーメン。 9時15時出航。復路のフェリーは「ときわ丸」(2014年建造、全長125m、5,380t、最大旅客定員1,500人)。カーフェリー三姉妹の次女でまとめ役の「ときわ」は、面倒見がよく、ちょっとのことでは動じない。いつも胸にトキのブローチをつけ、家の玄関にもトキの絵を飾っているほどのトキ好き…だそうだ。建造間もないので、船内はとてもきれい。設備も充実していて快適だった。 11時50分頃新潟上陸。その場でお互いの安全とますますのご発展、ご健勝を祈念して解散となった。 カッキーとヨージは基本的に関越自動車道で帰る(渋滞区間は一般道に降りて回避)のだが、まずは腹ごしらえをと、新潟名物「へぎそば」を出す店に行った。2階が店舗でその下が駐車場だったので助かった。昼食中が激しい降りとなったのだ。 その激しい雨の中、ウメは新潟西ICから往路と逆コースで帰路に就いた。水しぶきで前のクルマがよく見えないほどだった為、ツーリング直前に装着したLEDウィンカーのバックフォグ機能をオンにした。 コダジーとサトはまだ走り足りずに(?)R49で会津若松まで行き、その後R121→R4で南下して帰った。(彼らは疲れを知らないのかっ!?) 雨は主に日本海側で降っていた。関東や福島県、長野県に入ると止んで一気に晴れたのであった。 本日の走行距離:長野自動車道安曇野ICまで268km(ウメ)/370km(カッキー)/365km(ヨージ)
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グレートツーリング外伝 '17 in 那須塩原 |
メンバー(マシン) | ウメ(K1300S)、トモアッキィ(V-Strom650)、ヒロ(GPZ900R)、ヨージ(ZX-6R) |
10月8日(日) | 天気:晴れ | ||||||
7時30分、長野自動車道筑北PAにウメ、トモアッキィ、ヒロ、そして見送りに来てくれたマコちゃんが集合していた。気温は16℃。
ウメ、トモアッキィ、ヒロは横川SAで休憩。と、ここでトモアッキィがリヤシート左側に付けていたサイドバッグを確認したところ、装着用ベルトのひとつをセットし忘れていることに気付いた。時既に遅く、バッグの表面がタイヤに接触していたようで、ポッカリと数cmの穴が空いていた。防水二重構造の内側まで見事に貫通している。幸い、お土産を入れることを考慮しての装着だった為、中はカラッポだったのだが、もはや使いものになりそうにない。巻き込んで事故にならなかっただけよしとしよう。 藤岡JCTから関越自動車道→北関東自動車道→東北自動車道をひた走り、10時10分に都賀西方PA着。 ここで「グレートツーリング '17 in 佐渡」にスペシャルゲストとして参加していたサトが待っていた。「(サト)見送りに来ましたよ〜。途中まではご一緒させてくださいね〜。」「(ウメ)どこまで一緒に行くの?」「(サト)宿まで行きますよ〜。」「(ヒロ)ゴールじゃん…。」 ヨージは東京都江戸川区の自宅を8時15分に出発。清新町ICから首都高速中央環状線→首都高速川口線→東北自動車道という経路で走るも、事故渋滞によりナビに誘導されて岩槻ICで高速を下り、R122と県道3号線を使って久喜ICから東北自動車道に再び入って、10時20分都賀西方PAに到着した。これで全員揃ったことになる。 10時35分に都賀西方PAを出発。隊列はウメ、ヨージ、サト、トモアッキィ、ヒロの順。気温は24℃まで上昇していた。空は晴れ渡り、絶好のツーリング日和だ。 鹿沼ICで高速を降りてすぐに給油後、10km程北上して、11時15分に大谷(おおや)資料館着。 この辺りは大谷石(おおやいし)という軽石凝灰岩が石材として採掘される。軽く、耐火性に優れ、加工が容易な為、昔から外壁や石塀等の建材に使われてきた。ウメの自宅の塀も大谷石だったりする。 大谷資料館は大谷石の採掘場跡に造られた施設なのだ。採掘した石だけを展示しても、訪れる人はあまりいないであろうが、ハイライトは何と言っても採掘場跡を公開した地下空間であり、それ目当てと思われる観光客で、駐車場はほぼ満車状態だった。ちなみにヨージだけこの資料館を訪れるのは2度目だ。「(ヨージ)ここら辺は他に見所が何もないっスからね。みんなこの穴に吸い込まれるように来るっス。」 【地下採掘場跡の説明=資料館ホームページから転載】 大谷資料館の地下採掘場跡は、1919年(大正8年)から1986年(昭和61年)までの約70年をかけて、 大谷石を掘り出して出来た巨大な地下空間です。その広さは、2万平方メートル(140m×150m)にもおよび、野球場が一つ入ってしまう大きさです。なお、坑内の年平均気温は8℃前後で、地下の大きな冷蔵庫といった感じです。戦争中は地下の秘密工場として、戦後は政府米の貯蔵庫として利用され、現在では、コンサートや美術展、演劇場、 地下の教会として、また写真や映画のスタジオとしても注目を集めています。 入場料800円を支払い、まずは大谷石の採掘に関する資料の展示を見学した後、いよいよ階段を下って地下採掘場跡へ。一気に気温は下がり、寒いくらいだ。そして突然巨大な空間が目の前に広がった。秋吉台のような、いかにも自然の成せる業を感じる鍾乳洞とは異なり、直方体の空間を計画的に組み合わせた、あからさまに人工的な構造となっている。そして見学客のおかげでその巨大さがよく分かる。「(ヒロ)見ろぉ〜、人がゴミのようだぁ〜!」Googleのストリートビューだと内部は明るく見えるが、実際は薄暗く、放棄されたかつての秘密基地…といった廃墟感を味わうことができる(実際太平洋戦争中は軍事施設としても使用されていた)。見学順路に沿って歩くと、結構な距離でいい運動になった。
R293を少し北上して、道の駅「うつのみや ろまんちっく村」で昼食タイム。ここではちょうど「トラックの日感謝デー」のイベントを開催していて、大いに賑わっていた。13時15分出発。 県道63号線を北上すると、徐々に山間部へと入り、センターラインがある追い越し可能な快適路となった。この先、日塩有料道路までクネクネのワインディング路となる筈だ。走りのステージに期待が膨らむ。とその前に、東荒川ダム公園で休憩。 この公園には全国名水百選に選ばれている「尚仁沢湧水」があるので、ペットボトル等を手にした人達が、ひっきりなしに来ていた。
そんな中、先頭のウメは、コーナリング途中でうっかり厚く積もった(湿った)砂に前輪を取られ、危うく転倒しかけて冷や汗をかいた。「(ウメ)こ…、転ばなければどうということはない!」とにかく酷い道である。 なんとか日塩有料道路(二輪:410円)にアクセスし、気を取り直して…と思ったら、この道はひたすら追い越し禁止で、遅いクルマがペースカーとして安全に一行を有料道路終点まで先導してくれた。ありがたや!? そんなわけで、不完全燃焼のまま15時45分に塩原温泉の宿に着いたのであった。 サトとはここでお別れ。自宅に向けて出発するのを4人で見送った。彼は若い。体力的には問題なかろう。(この後、東京都多摩市の自宅まで一般道で帰ったそうだ。) 夜はゆっくり温泉に浸かっておいしい料理に舌鼓を打ち、酒池肉林の宴へと突入した。
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10月9日(月) | 天気:晴れ | ||||||
9時出発。県道56号線を矢板市目指してひた走る。気温は17℃。 ところが、昨日の県道63号線と似たような感じで、酷い道だった。これが延々と続くのか!? 5km位走ると(直進と右折の)T字路があり、道路標識には右に曲がると日塩有料道路と記載されていた(一行は直進)。そこから先はほぼセンターラインがあるワインディング路に変貌!走り屋もよく来るらしくタイヤ痕だらけだった。交通量も一気に増え、頻繁に対向車とすれ違うようになった。なるほど、県道56号線は矢板市側から登ると日塩有料道路にアクセスする結構メジャーな道のようだ。しかし、塩原温泉からのルートだと、道が広くなってからはほとんど下りとなる為、やはり不完全燃焼だった…。 県道30号線を南下し、矢坂ICから東北自動車道に。上河内SAで給油し、昨日の集合場所、都賀西方PAの上り線側で休憩。ここでヨージとはお別れ。 ヨージは往路と逆ルートで(ただし久喜IC→岩槻IC間は降りずに)走り、12時40分に自宅着。 残りのメンバーも往路と逆ルートで帰路に。上信越自動車道横川SAで昼食、長野自動車道姨捨SAで最後の休憩をして解散。各自15時頃には帰り着いた。安曇野〜松本市エリアは30℃近くあって暑かった。 本日の走行距離:長野自動車道安曇野ICまで314km(ウメ、トモアッキィ)/長野自動車道松本ICまで321km(ヒロ)/186km(ヨージ) |
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